2020年にコロナ禍に突入し、私たちの生活のあり方が大きく変化しました。2020年以前はタワーマンションをはじめとした都市型のマンションが人気で、多くの家族がマンション購入を希望していました。しかし、コロナ禍に突入するとマンションよりも戸建て住宅を検討する方が増加傾向にあります。

なぜ住宅業界でこのような変化が生まれたのでしょうか。本記事では、コロナ禍で戸建て住宅が増加した理由を検討します。

コロナ禍で変化した戸建て需要

コロナ禍になり、マンションではなく戸建て住宅の需要が増加しました。2021年7月におこなわれた「不動産市場動向調査」によると、2020年のコロナ禍に新築戸建ての注文が急増し2020年6月から8月にかけて、成約件数が上昇。8月には前年に比べて35.8%も上昇していました。

その後2021年7月期には成約件数は減少傾向に転じていますが、新築戸建ての成約価格は2008年の4000万円に匹敵する価格に上昇しています。

価格が上昇していることから、コロナ禍での需要が増加し、多くの方が新築戸建ての需要が増加していることが理解できます。

一方中古の戸建ての需要はどのように推移していたのでしょうか。中古戸建ての登録数はコロナ禍で減少しているものの、成約件数は12ヶ月連続で前年を上回っているというデータもあります。

この調査報告からも分かるように、コロナ禍によって中古、新築問わず戸建ての需要が増えていることが理解できたのではないでしょうか。

https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/08/202107.pdf

コロナ禍で戸建て需要が増加した理由

なぜコロナ禍で戸建て住宅の需要が伸びたのでしょうか。マンション需要がどのような形で変化をしたのかについて解説します。

テレワークの普及

コロナ禍で働き方がオフィスに出社するのではなく、家で仕事をする機会が増えました。企業の中には完全リモートで仕事をおこなうことも多く、オフィスではなく家が職場になったという方も珍しくありません。

テレワークの普及により、マンションは部屋数が少なく、仕事に集中できないといった問題もありました。

さらに、テレワークであればオフィスに出社する必要がなく、郊外の一軒家で暮らすことができることも、需要増加に繋がったのでしょう。

リモートワークの環境を作りやすい

戸建てはマンションに比べて、部屋数が多くリモートワークの環境を整えることが可能です。書斎を仕事場に変えることで、仕事に集中することができます。

マンションでは、リモート会議中に家族にテレビを消してもらう、会話を控えてもらうなど協力が必要でした。書斎でおこなえば、家族に配慮することなくビデオ会議をおこなうことも可能になります。

マンション価格の高騰

戸建てが人気になったもう1つの要因として、新築マンションの価格高騰もあります。超低金利政策によるローンの借入や、コロナ禍による工期遅れによって販売価格が高騰している新築マンションが増えていました。

郊外の戸建てであれば、首都圏のマンションに比べれば安く購入することができ、テレワークの普及により郊外での働き可能になったことで、低価格で購入できる戸建て住宅に需要が集まりました。

戸建てを購入するメリット

コロナ禍によって戸建て住宅の需要が増えた背景には、戸建て住宅がマンションに比べコロナ対策が万全にできるという点もあります。マンションに比べてどのようなメリットがあるのか、詳しく解説しましょう。

マンションに比べ感染対策がしっかりできる

マンションは、エレベーター、エントランス、ゴミ捨て場など、他の住人と共有するスペースがあります。

自宅で感染対策を万全にしていても、他の住人と接触することで感染リスクを高める可能性があります。

戸建て住宅では、隣人との距離が一定距離離れているので共有スペースで感染してしまう可能性を回避できます。戸建て住宅は安心して暮らすことができるという観点から、コロナ禍直後に需要が高まりました。

高速ネット回線の設置が可能

リモートワークをするためには、ネット回線を整えることが重要になります。マンションのネットワーク回線は、1つのネット回線から各部屋に分配するため、住人が一度にネットを利用すると、回線スピードが落ちてしまうデメリットがありました。

戸建て住宅では、1軒毎にネット回線を引くため安定した回線の確保が可能です。仕事部屋の確保だけでなく、ネット環境面でも戸建て住宅の方が優れていると言えるでしょう。

運動できるスペースを確保できる

戸建て住宅では、自宅で運動をしても騒音で下の階の住人に迷惑をかけることはありません。土地にゆとりがあれば、庭先に簡単な運動スペースを確保することも可能になります。

マンションに比べて自由度の高さが、戸建て住宅にはあります。

戸建てを購入する際に気を付けるべきこと

戸建て住宅のメリットや強みを参考にすると、コロナ禍であれば戸建て住宅を購入した方が良いと検討する方もいるでしょう。戸建て住宅でも注意すべきことはいくつかあります。どのようなことに注意をする必要があるのか、気を付けるべきポイントを解説します。

コロナ収束を視野に入れた物件選びが必要

2020年はコロナ禍に突入したばかりなので、いつ収束の目処が立つのか不透明な部分が多くありました。

完全にリモートワークをするのではなく、オフィス出社日を増やしている企業もあります。今後、企業の中にはオフィスに出社する機会を増やす可能性も考えられるため、どのような勤務形態にも柔軟に対応できるよう、購入エリアを慎重に検討してください。

計画的な住宅ローン返済計画を検討する

超低金利ローン政策が進む中、年収300万円〜400万円の世帯でも、住宅ローンの借り入れをするケースが増えています。

戸建て住宅を購入する際には、住宅ローンを組む必要がありますが、全てのローン審査が通過するわけではありません。収入が安定している方でもローン審査に落ちてしまう恐れもあります。

さらに、住宅ローンの返済が滞ってしまうと物件を手離さなければならないことも考えられるため、返済可能な範囲で借入をおこなうようにしましょう。

リフォーム計画が必要

新築戸建てを購入するのであれば、定期的にリフォームをおこなう必要があることを視野に入れて、購入しましょう。

リフォームの周期は15年周期と言われています。リフォームを行わずに放置していると、家の重要な設備が破損し、大規模な修繕が必要になってしまうことも考えられます。

リフォームを定期的におこなうためには、リフォーム費用をどの程度確保する必要があるのか、購入段階から検討してください。

結局のところコロナ禍には新築・中古どちらがおすすめ

コロナ禍には、新築と中古どちらを購入すべきか判断が難しいという方もいるのではないでしょうか。新築と中古どちらにもメリット・デメリットがあり最適な方法がこちらであると言い切れないことがあります。

大切なことは、失敗しない家選びをおこなうことです。コロナ禍で戸建ての需要が高いから、戸建てを購入するのではなく、「なぜ新築の戸建てを購入するのか」明確な理由を考えましょう。

まとめ

・コロナ禍になり戸建ての需要が高まる

・中古戸建ても新築と同様に人気

・コロナ収束後に需要が大きく変化する可能性がある

コロナ禍になり、オフィスで働く以外の選択肢が増えたことで、新築の戸建て住宅の需要が高まりました。これから戸建て住宅の購入を検討している方は、本記事で紹介したメリット、気を付けるべきポイントを参考に、お気に入りのマイフォームを見つけましょう。