このページをご覧頂いているみなさんは、住宅購入をご検討さている方がほとんどかと思います。建売住宅にしようか、注文住宅にしようか…迷われている方も多いかと思います。一生に一度の大きな買い物として認知されている住宅購入ですので、せっかく購入するのだから後悔のない買い方をしたいもの。自分で納得の行く住居にしたいと思うのは当然ではないでしょうか。納得の行く住宅を入手するための一つの手段として、注文住宅が挙げられます。

ここでは、注文住宅について詳しくご説明したいと思います。

注文住宅とは

注文住宅とは、注文があってから始めて住宅を建築します。

既に建てられた家を購入するのは、建売住宅になりますので、注文住宅とは大きく違いがあります。

注文住宅の場合、土地を持っている人はその土地にどんな家を建てるか考えます。まだ土地を持っていない人は、自分がどんな家を建てるのかとその家を建てられる土地を探すところから始めることとなります。

  • 注文住宅のメリット

注文住宅の最大のメリットは、自分好みの住居にできる自由度の高さです。全ての事象においてという訳ではなく、建ぺい率なども含めて法律の範囲内に留めなければならない項目等があったり、技術的な問題をクリアすることができなければ困難ですが、解決可能な問題であれば基本的には自由に住宅を建築することができます。

また、家が建つまでのプロセスを自分の目で確認できるのも大きなメリットです。出来上がった住宅を購入するだけであれば、完成品しか見ていないため、極端な話ですが手抜き工事をされていても不可視の部分は確認することができません。しかし、注文住宅であれば発注してから建築されますので、工事内容をしっかり確認して品質確保が可能となります。

専門的なことは難しいかもしれませんが、例えば「コンクリートの水セメント比は、有筋では55%以下、無筋では60%以下のものを使用すること」などがコンクリート標準示方書で定められています。コンクリート打設前に配合設計書を確認することにより、適切なコンクリートが使用されていることを確認することも可能ですので、工事業者へと品質確保を促すこともできます。

注文住宅では、自分のこだわりがあるものにはコストを大きくかけて、こだわらないものはコストを低くすることもできますので、是非とも自分好みの住宅を建てられては如何でしょうか。

セミオーダーとフルオーダーの違いとは

注文住宅には、大きく分類してセミオーダーとフルオーダーの2種類があります。

ここでは、その違いについてご説明したいと思います。

  • フルオーダー

フルオーダーは、完全自由に住宅のデザインを決定することが最大の特徴です。建築会社はクライアントからの要望に対して協議を重ねて対応することとなります。そのことから、リビングの広さやフローリングの種類、ドアやタイルの色や種類まで注文住宅ではありとあらゆるものが自分で自由に設置することができます。

しかし、自由度がより高いフルオーダーでは、設備の追加やデザインの変更などを含めて着工後に変更がでることも少なくありません。また、複雑な家の形を採用することもあり、コストが非常に高くなる傾向があります。また、フルオーダーは様々な設備や構造、間取りが設定できるためクライアントサイドにもある程度の建築知識が要求されます。

自由に設計できるということは、「どんなことができるのか」と「理想の家をしっかりとイメージする」ができていなければ実現することができません。具体的なビジョンを固めてから注文住宅の発注へと進まれることをおすすめします。

  • セミオーダー

間取りや家のデザインを自由に決めることができることから、自分好みのオーダーメイドの家をつくることができることはフルオーダーと変わりません。しかし、住宅のすべてを自由に決められるわけではなく、トイレや浴室、キッチンなどの一部住宅設備については、既存のものから選択しなければなりません。また、既存の構造を使用して住宅を建築するセミオーダーでは基本仕様となっている建物自体の構造や性能が変更することができなくなっています。構造や仕様も既に決定されたものを使用しているため、フルオーダーほどの自由度はないと言えるでしょう。

しかし、セミオーダーが悪いわけではありません。一番のメリットは、フルオーダーに比べると格段に低コストで住宅を建築することができるのです。低コストが実現できるのは、既存の仕様・構造をベースにしているため、作業工程が短く済んでいることが低コストで自由度の高い住宅を提供できる理由となっているのです。

また、住宅設備は既存のものから選ぶと前述しましたが、配色を変えたり自分の予算見合いを検討したうえでグレードダウンやグレードアップをすることは可能となっていますので、全く自由度がないわけではありません。

建築会社によっては、ライフスタイルや家族構成をもとに作成されたベースプランを用意しているところもありますので、フルオーダーほど自分の理想の住宅を具体的にイメージできていなくとも発注しやすいことも大きなメリットであると言えるでしょう。

まとめ

ここまで、セミオーダーとフルオーダーの違いについてご説明をさせて頂きました。

限られた予算の中で、理想に近い住宅を建築したいと考える方は多いのではないでしょうか。潤沢な予算があればフルオーダーで全てが自分好みの住宅を建築することができますが、そうでない場合はセミオーダーを選択されることを強くおすすめします。

建売住宅では、既に決められてしまった住宅を購入するだけですので楽しみが半減してしまうとも言えるのではないでしょうか。パートナーやご家族の方と一緒にリビングや寝室、子供部屋などを含めてどんな住宅にしようかと試行錯誤される時間は住宅建築前にしか味わうことのできない、とても幸せな時間であると考えています。これから住宅を建てようと検討されている方は、選択肢の1つとしてセミオーダーで理想の住まいを建築できることを覚えておいていただきたいと思います。

これから住宅を購入される方にとって、少しでもこの記事がお役に立てたのであれば幸いです。


宅地建物取引士
住宅ローンアドバイザー
川戸 雄一郎(かわと ゆういちろう)