太陽光発電と蓄電池の事、もっと知っておこう!エネルギー自給自足型住宅の実現方法

近年、地球環境問題の解決のためにエコな生活が求められるようになり、太陽光発電の重要性が高まっています。また、電気代の上昇や災害時の電力供給にも対応できるため、太陽光発電を設置する家庭が増えています。
本記事では太陽光発電と蓄電池の仕組み、設置するメリット・デメリットについて解説しますので、設置するか迷っている方はぜひ決断の材料にしてみてください。
太陽光発電の仕組み
太陽光発電は以下の仕組みによって発電しています。
- 太陽電池モジュールに太陽光が当たって発電する
- 発電した電気を直流から交流に変換する
- 交流に変換された電気が分電盤をとおして各部屋に振り分ける
- 各部屋で電気を使用する
太陽光発電は上記のように、4つの工程を経て電気を供給しています。
太陽光モジュールに太陽光が当たると、マイナスの電気を帯びた電子とプラスの電気を帯びた正孔が集まります。このような状態になると、マイナス極からプラス極へ電気の流れが発生するわけです。
発電した電気は直流であり、家庭で使用されている電気は交流です。異なる電気であるため、家庭で利用できるよう交流に変換して、各部屋に振り分けられます。
蓄電池の仕組み
蓄電池は、電気を蓄えるための充電器です。
太陽光発電で生成された電気は、発電した瞬間に使用しなければ有効活用できないため、余剰電力を蓄電池に蓄えておくことで、必要なタイミングで利用できます。
なお、蓄電池には、以下のような種類があります。
|
種類 |
主な使用用途 |
|
リチウムイオン電池 |
家庭用蓄電池・パソコン・スマホ・電気自動車 |
|
ニッケル水素電池 |
ハイブリッド車の動力源・乾電池の代わりになるもの |
|
鉛蓄電池 |
車のバッテリー・電動フォークリフト・小型飛行機 |
リチウムイオン電池は寿命が長く、電気の出力が高い電池です。近年は開発が進んで小型化してきており、さまざまなものに使用されています。
太陽光発電に必要な機器
太陽光発電をおこなうには、発電に必要な機器を設置しなければなりません。
太陽光発電に必要な機器は、以下のとおりです。
|
機器の名称 |
概要 |
|
太陽電池モジュール |
太陽光を電気に変換する役割を果たす機器 |
|
パワーコンディショナー |
直流を交流に変換する機器 |
|
接続箱 |
太陽電池モジュールの配線をまとめてパワーコンディショナーに接続するための機器 |
|
分電盤 |
パワーコンディショナーで変換した電気を各部屋に振り分ける機器 |
|
スマートメーター |
電力会社に売買した電力量を示す機器 |
太陽光発電と蓄電池を設置するメリット
太陽光発電と蓄電池を設置するメリットは、以下のとおりです。
- 非常時の電源として利用できる
- 電気代の削減につながる
- 断熱性能が向上する
各メリットを理解し、自分が希望する利点と合致しているか確認してみましょう。
非常時の電源として利用できる
太陽光発電に関する設備を設置していれば、非常用の電源として利用できます。
太陽光発電は送電を利用することなく発電できるため、電力会社からの電気供給がストップしても自立して稼働します。
ただし、日が出ていないと発電できなくなることから、非常用に使う場合は蓄電池の設置が不可欠です。蓄電池があれば発電しない時間帯でも、安心して電気の利用が可能です。
電気代の削減につながる

太陽光発電システムを設置すれば、電気代の削減につながります。
資源エネルギー庁の「電気料金の変化」によると、2010年に21.39円/kWhだったものが、2022年に34.00円/kWhまで上昇したとしています。電気代高騰の要因はいくつもありますが、ウクライナ紛争や原油価格の上昇など家庭では解決できないものばかりです。
太陽光発電で電力会社の電気の利用を最小限に抑えれば、電気代高騰の影響も少なくなります。発電した電気が使用量よりも多ければ電力会社へ売電もできるため、余裕ある生活を送れるでしょう。
断熱性能が向上する
太陽光発電を設置することで、屋根に直接当たる日射を遮り、屋根表面の温度上昇を抑える効果が期待できます。
屋根は直接太陽光を受ける場所であり、熱がこもりやすいところでもあります。太陽光発電は太陽光を受け止めて熱を吸収してくれるため、温度上昇の抑制が可能です。
温度の上昇が抑えられればエアコンの冷房効率が上昇し、少ない稼働で室内が冷えて電気代の節約につながります。
また、太陽光発電システムに積もった雪は屋根のものより溶けやすく、温度低下の影響を抑えてくれます。夏場でも冬場でも断熱性能を向上してくれる太陽光発電システムは、条件が合えば電気代を抑える有効な手段の一つといえるでしょう。
太陽光発電と蓄電池を設置するデメリット
太陽光発電と蓄電池を設置するデメリットは、以下のとおりです。
- 導入に費用がかかる
- 建物に荷重がかかる
- 発電量が天候に左右される
デメリットも存在するため、マイナス点を理解したうえで設置するか検討しましょう。
導入に費用がかかる
太陽光発電を設置するには、高額な費用がかかります。
資源エネルギー庁の「太陽光発電について」によると、2023年の設置費用の平均は28.8万円/kWhでした。3人家族で必要なkWhは4.57、5人家族だと5.60程度といわれているため、131〜162万円くらいの予算が必要です。
売電金額と節約額でいずれ元は取れるかもしれませんが、長い時間が必要であると考えておくべきでしょう。
建物に荷重がかかる
太陽光発電はかなりの重量があり、建物に荷重がかかります。
機器によって異なりますが、1枚あたりおおよそ10〜15kg程度が一般的です。一般的な家庭用のものだと、架台の重量を含めて240〜470kgです。
太陽光発電は非常に重く、屋根によっては補強しなければ設置できないケースもあります。屋根の補強には高額な費用がかかります。
また、補強せずに設置すると、屋根や建物に割れが発生するケースもあるため注意しなければなりません。
発電量が天候に左右される
太陽光発電の発電量は天候に左右されるため、期待した電気供給を受けられない可能性があります。
太陽光発電は太陽光を受けて発電する機器であり、曇りや雨の日は発電量が低下します。天候は地域、時期などによって異なり、日照時間を完全に予測するのは不可能です。
梅雨時といった日照時間の少ない月と、晴れやすい月との発電量の差はかなり大きいと考えておくべきでしょう。
太陽光発電設置のデメリットを抑える方法
太陽光発電の大きなデメリットとして、導入費用の高さと発電量の不安定さが挙げられます。
以下の方法を活用すれば、デメリットを抑えられます。
- 予算を明確にする
- 補助を利用する
- 複数の業者から見積もりを取得する
太陽光発電を設置してよかったと思えるよう、デメリットを抑える方法を理解していきましょう。
予算を明確にする
太陽光発電の設置費用は決して安いものではないため、予算を組んでおきましょう。
太陽光発電はパネルの枚数で変動しますが、どの程度の発電量を期待するのかにより設置する数が変わります。期待する発電量が明確になっていないと予算は決まりません。
家族の人数で設置するパネル枚数の目安はあるものの、必ずしもどの家庭にも適しているわけではありません。太陽光発電の設置業者と打ち合わせし、適切なパネル枚数を確定して予算を明確にすることが大切です。
補助を利用する
太陽光発電を設置する際には、補助が受けられるケースもあります。
たとえば、東京都の場合は新築住宅に太陽光発電を設置するとき、1kWあたり12万円(上限36万円・3.6kW超の太陽光パネルの場合は1kWあたり10万円)の補助が受けられます。
全額補助が受けられるわけではありませんが、一部補助でも家計に余裕が出るはずです。
ただし、補助が受けられる条件、補助金額は自治体によって異なります。自治体によっては補助していないケースもあるため、設置を予定している際には窓口であらかじめ確認しておきましょう。
複数の業者から見積もりを取得する
太陽光発電の費用は業者によって異なるため、相見積もりしてから工事を進めましょう。
資源エネルギー庁の「太陽光発電について」によると、太陽光発電の設置費用の内訳は太陽光パネルが約51%、工事費用が約26%を占めていたとしています。つまり、仕入れ額や業者が設定する利益によって設置費用は変わるということです。
設置費用が相場かどうか調べるには、相見積もりがおすすめです。複数社から見積もりを取得すれば、金額差や見積もり内容の比較が簡単にできます。
少しでも費用を抑えるために見積もりを比較して、相場を理解しておきましょう。
まとめ

太陽光発電は自然の力を使い、二酸化炭素を発生させずに発電できるシステムです。
太陽光発電は自宅で電気をつくり、その電気を優先的に家庭内で使用する仕組みです。電力会社から購入する電力量を抑えられるため、電気代の削減につながります。近年は電気代の上昇が問題となっており、生活費の削減にもつながります。
また、蓄電池を併用すれば災害時の非常用電源となり、自宅を避難所として使用できます。普段の生活に利用でき、いざというときにも役立つため、太陽光発電の設置を検討してみてはいかがでしょうか。













