これをやっておけば泥棒は近づかない!泥棒に好かれる家嫌われる家を徹底比較
戸建てはほかの用途の建物と比べ、侵入窃盗や侵入強盗が多く発生している場所であり防犯対策が不可欠です。
なぜ戸建てでは泥棒が侵入しやすいのか、どのように対策すればよいのか理解できれば犯罪の発生を抑えることが可能です。
本記事では戸建てで防犯対策が必要な理由や、泥棒が嫌う要素などについて解説します。記事の後半では防犯に効果的な設備や間取りについても説明しますので、防犯性の向上にお役立てください。
戸建てで防犯対策が必要な理由
戸建てで防犯対策が必要なのは、窃盗事件がもっとも多く起きている場所だからです。
警察庁の「住まいる防犯110番」によると、侵入窃盗が発生した場所は以下のとおりとされています。
1位:戸建て(30.5%)
2位:一般事務所(9.7%)
3位:生活環境営業(8.1%)※
4位:共同住宅(3階以下)(7.3%)
5位:商店(6.3%)
上記のように、侵入窃盗が発生している場所の第一位は戸建てです。戸建てで発生した件数はほかの場所と比べ圧倒的に多く、泥棒がまず狙うのは戸建てと考えておくべきでしょう。なお、侵入強盗がもっとも発生した場所も戸建てです。
また、平成15年から令和4年まで侵入窃盗は徐々に減少したものの、令和5年は令和4年に比べて20.9%も多い17,469件も発生しました。
このことから、戸建ては防犯対策がもっとも重要な場所といえます。
※生活環境営業:パチンコ・ホテル(旅館含む)・深夜飲食店など
泥棒に好かれる家の特徴
泥棒に好かれる家の特徴は、以下のとおりです。
- フェンス・塀で囲まれており敷地に入ると人目につかなくなる家
- 防犯性が低く簡単に侵入できる家
- いつもカーテンや雨戸を締め切っている家
このような要素がある家は侵入リスクが低いと判断されやすく、泥棒の標的とされるおそれがあります。
もし泥棒に好かれる家の特徴に該当しているのであれば、泥棒が嫌がる要素を把握し対策していく必要があります。
泥棒が嫌がる3つの要素
泥棒が嫌がる要素は、以下の3つです。
- 光
- 音
- 目線
それでは、なぜ各要素を泥棒が嫌がるのかみていきましょう。
泥棒が嫌がる要素その1【光】
光は人の存在を明確にする効果があり泥棒が嫌がります。
夜のような暗い空間や、物陰といった場所では人が存在しているのか判断しにくくなります。他人にみつかりにくい状態だと、侵入しやすいと思われるかもしれません。
暗い場所をなくすためにはライトを設置したり、光を遮るものを撤去したりするとよいでしょう。
泥棒が嫌がる要素その2【音】
音が発生すると、周囲に存在がバレてしまうため泥棒が嫌がります。
大きな音が発生すると、周囲に注目を浴びてしまい存在がわかりやすくなってしまいます。とくにブザーのような警報音が鳴ると、周囲は何かトラブルが発生したのかと感じて注目するはずです。
また、侵入者からすと小さな音でも、突然発生すると驚いて入り込むのを断念するケースがあります。
泥棒が嫌がる要素その3【目線】
人からみられていると感じると、泥棒は侵入を諦めます。
泥棒は侵入リスクを避けるために、人目を避けて建物に侵入します。逆にいえば、人目があると侵入を諦める可能性が高くなるわけです。住人でなくとも、近所の人の目線が多くある場所なら侵入リスクが高くなります。
また、目線には人だけでなく、防犯カメラのようにモノであっても作り出すことが可能です。あまり人がいない地域に住んでいるのであれば、モノを使って目線を作り出すのも有効な手段です。
防犯対策に不可欠な設備や間取り
防犯対策するには、設備の導入や犯罪に強い間取り設計が重要となります。
ここからは、防犯対策になる設備や間取りを紹介します。
防犯対策に不可欠な設備
防犯対策になる設備は光や音、目線を作り出せるものがいくつもあります。
【光を作り出す設備】
光を作り出す主な設備は、以下のとおりです。
- センサーライト
- 外灯
センサーライトや外灯は暗い場所を照らし、侵入を発覚させる効果があります。とくにセンサーライトは急に光るため、侵入者を驚かせる効果もあります。
【音を作り出す設備】
音を作り出す主な設備は、以下のとおりです。
- 警報ブザー
- 威嚇機器
- 防犯用の砂利
警報ブザーや威嚇機器は窓が開けられたり、敷地に人が侵入したりしたときに大音量で危険を知らせます。防犯用の砂利は踏むと音が鳴り、人がいることを音で教えてくれます。
音がなると侵入が発覚するリスクが高まるため、侵入者は音の存在を嫌がるはずです。
また、設備ではありませんが番犬を飼うのも防犯に有効です。犬の吠える声は大きく、周囲に人の侵入を気付かせるきっかけとなります。侵入者は犬に襲われるのではないか、と不安になるのも防犯に有効な理由のひとつです。
【目線を作り出す設備】
目線を作り出す主な設備は、以下のとおりです。
- 防犯カメラ
- ダミーカメラ
防犯カメラは不審者の顔や行動を記録するため、もっとも犯行が露呈しやすく、逮捕されやすくしてくれる機器です。存在自体が侵入を防止する設備であり、ダミーを設置しても効果を発揮してくれるでしょう。
また、設備ではないものの「近隣の目線」も防犯に重要な役割を果たします。地域ぐるみで防犯を意識している場合、防犯パトロールや見守りボランティアなどが活発となります。通りがかりの人も不審者を記憶する可能性が高い地域では、侵入リスクが高くなり侵入盗を未然に防止することが可能です。
防犯対策になる間取り
防犯対策するには設備だけでなく、間取りも考慮する必要があります。
ここからは、設計時に考慮しておくべき間取りを紹介します。
【窓の大きさや強度】
警察庁の「住まいる防犯110番」によると、戸建ての侵入窃盗の侵入手口でもっとも多いのが無締り(46.3%)、次がガラス破り(35.8%)とされています。ガラス破りを防ぐには人の入れない大きさの窓の設置が有効です。
また、ガラスを破壊するのに時間がかかると侵入が発覚しやすくなるため、強度のある防犯ガラス窓、防犯フィルムを貼った窓も効果的であるといわれています。
【死角の少ない敷地】
プライバシーを気にすると高い塀や生垣で建物を覆ってしまいがちですが、このような敷地は死角が生まれやすくなります。
プライバシーと防犯性のバランスを考えつつ、オープン外構を検討すれば死角を少なくできます。完全に死角をなくすのは難しいため、人目が届かない場所や暗くなりがちな場所にはセンサーライトや防犯カメラを設置しておきましょう。
【登りにくいベランダ】
1階が侵入されにくい状態だとしても、2階によじ登られる危険性があるなら侵入盗が発生してしまいます。
フェンスやブロック塀を足場として利用できる、隣地の工作物を使ってベランダに入れるといった状態だと危険です。このような状態は設計図ではわかりにくいため、しっかりと考えつつ建物や間取りの配置を確認しなければなりません。
設計する際には、ベランダに登れる可能性はないか建築士に確認しつつ進めましょう。また、完成済の物件の場合は、現地で侵入しやすくないか調査することが大切です。
泥棒に留守を知られないための対策
しっかりと防犯しても長期間、留守にしないといけないケースもあります。
長い間留守にする場合は、以下の方法を利用して防犯性を高めておきましょう。
- 新聞や配達物を止めておく
- タイマー式の照明を設置する
- 換気扇をつけたままにする
それでは、それぞれの方法がなぜ防犯になるのかみていきましょう。
新聞や配達物を止めておく
不在時に新聞や配達物を止めておけば、留守であるとわかりにくくなります。
不在時に新聞や配達物が届くとポストからはみ出てしまい、周囲に留守だと公表しているのと同じ状態となります。新聞や配達物の一時停止はWebから簡単に手続きできるため、長期間不在にする際にはあらかじめ停止しておきましょう。
タイマー式の照明を設置する
定期的に照明がつけば、建物内に人がいるのではないかと思わせられます。
暗闇のなかで照明を使わずに生活するのは困難であり、夜になっても照明がつかない家は人がいないとバレてしまう原因になります。出掛けているときに定期的に灯りをつけるなら、タイマー式の照明を設置しましょう。
設定した時間になると点灯・消灯してくれるため、まるで人が生活しているのかという状態にしてくれます。
換気扇をつけたままにする
換気扇をつけている機械音がするため、侵入の防止につながります。
換気扇は外にファンを回す機械音がするため、外にいても設備が稼働しているとわかります。設備が動いていると室内に人がいるのではないかと、勘違いしてくれるケースもあるでしょう。
換気扇はエアコンよりも電気代がかからず、少額で防犯対策できるのもポイントです。
まとめ
戸建ては侵入窃盗や侵入強盗が起きやすい傾向にあり、防犯対策が欠かせません。
泥棒が入る家には共通した特徴があるため、まずはその特徴を理解しておくことが大切です。特徴を理解していればどのように対策すればよいのか、どこを重点的に対策すればよいのかわかります。
また、防犯対策する方法はいくつかあり、防犯用設備を設置したり侵入に強い間取りしたりすると効果的です。自宅の防犯対策に適した設備、間取りが何か検討し犯罪を防止していきましょう。