家の印象を左右する!外構選びは超重要!手本にしたい実例や失敗例など
「外構工事ってどのような工事なの?」「外構工事で失敗することはあるの?」というように、建物工事に比べると外構工事についてよくわからないという人も多いことでしょう。
外構工事は家の印象を左右するため、外構選びは非常に重要になります。
本記事では外構とはなにか、外構の選び方、失敗例などについて解説しますので、外構選びで後悔しないようにしていきましょう。
そもそも外構ってなに?
外構とは、住宅の外に作られる門扉やブロック塀、カーポートなどの構造物すべてを指します。
住宅の外の工事にはエクステリアもあるものの、外構工事は外構の設置とエクステリア工事とを総称して呼ぶケースがほとんどです。
なお、外構には次のように3種類の外構があります。
- クローズド外構
- オープン外構
- セミクローズド外構
外構選ぶ前には、基礎知識として外構の種類を覚えておくことが大切です。
クローズド外構
クローズド外構とは、塀やフェンス家を覆う外構です。
クローズド外構にすると防犯性・プライバシーの向上や、子供の道路への飛び出し防止ができます。しかし、外構で家を覆ってしまって閉塞感を生むことや、一度不審者が敷地内に侵入されてしまうと逆に危険というデメリットも持ち合わせています。また、クローズド外構にするには長い壁や高いフェンスなどが必要となり、工事費用が上がってしまうというのもマイナス点です。
オープン外構
オープン外構とは、壁やフェンスを設置しない外構です。
オープン外構にすると壁やフェンスの設置費用が浮き、日当たりが取りやすいというメリットがあります。しかし、道路や隣地から室内が見えてしまったり、敷地内に侵入するのが容易であったりというデメリットもあります。
セミクローズド外構
セミクローズド外構とは、敷地の一部に壁やフェンスを設置し、残りの部分には壁などを設置しない外構です。
セミクローズド外構は、クローズド外構とオープン外構のメリットを両方受けられるものの、設計力が必要になります。セミクローズド外構の設計でミスがあると、クローズド外構とオープン外構の悪いところだけを採り入れることになってしまいます。
セミクローズド外構を選択するときには、さまざまな角度から防犯性や日当たり、プライバシーなどを確認することが大切です。
外構工事の費用目安
外構工事の費用目安は、本体工事 + 付帯工事 + 諸費用の合計額のおおよそ2割~3割といわれています。
付帯工事とは一般的に外構工事のことを指し、都市部では3割程度、郊外では2割程度です。
ただし、上記の数字はあくまで目安であり、クローズド外構にすると外構工事費用は上がり、オープン外構にすると費用は下がります。計画にあった外構工事をすることが重要であるため、上記の費用はあくまで目安としてください。
外構工事の失敗事例4選
外構工事の失敗事例4選は、次のとおりです。
- 駐車スペースが小さかった
- 水栓の位置が悪かった
- ウッドデッキを設置したがほとんど使わなかった
- カーポートを設置して日当たりが悪くなった
外構工事にまつわる失敗事例は多くあり、失敗しないためにも事例の内容を理解しておくことが大切です。
駐車スペースが小さかった
駐車スペースは駐車車両によって大きさが変わります。
今使っている車両よりも、大きな車両を駐車したいとしても、大きな車両に対応している大きさでなければなりません。
車両による駐車スペースの大きさは、次のように変わります。
車両 | 長さ | 幅員 |
軽自動車 | 3.6m | 2.0m |
小型乗用車 | 5.0m | 2.3m |
普通乗用車 | 6.0m | 2.5m |
小型貨物車 | 7.7m | 3.0m |
国土交通省「駐車場設計・施工指針について」
上記の表のように駐車車両によって駐車スペースが大きく変わります。大きな車両を駐車する可能性があるなら、最初から大きな駐車スペースを設けておかなければなりません。
水栓の位置が悪かった
水栓の位置は、洗車をするときや植栽に水をやるときに重要になります。
水栓の位置が悪いと水が届かない、障害物があって作業が大変になってしまったということもあります。また、そもそも水栓を設けていなかったというケースも多いようです。
水栓は配管がなければ設置できないため、そもそも水栓を設置し忘れていたという場合、配管の費用までかかってしまうこともあります。
ウッドデッキを設置したがほとんど使わなかった
ウッドデッキは、庭をオシャレに見せる効果もあり非常に人気の外構です。しかし、ウッドデッキは利用頻度が低く、メンテナンスも大変な外構でもあります。
メンテナスを怠ると虫が湧いたり、腐食して危険な状態になったりすることもあり、憧れだけで設置すると後悔してしまうかもしれません。ウッドデッキは10㎡あたり30万円程度かかるケースもあるため、よく考えてから設置することをおすすめします。
カーポートを設置して日当たりが悪くなった
カーポートは車両を守るために役立つ外構ですが、日当たりを阻害してしまうケースがあります。
カーポートは一般的に、駐車車両の高さの300mm~500mm程度の位置に屋根をもってくるとよいとされています。普通乗用車の高さは一般的に2mを超えてくるため、カーポートの屋根は2.3m~2.5mくらいです。
この高さはちょうど1階部分の窓よりも高くなる位置になり、日を遮ってしまうことがあります。
外構工事の成功事例3選
外構工事の成功事例3選は、次のとおりです。
- オープン外構にして日当たりのよいリビングに
- ライフスタイルの変化に備えて配管しておいた
- 住宅の設計段階から倉庫の設置を検討しておいた
外構工事がうまくいくと、生活の質が向上します。どのような成功事例もあるのか確認し、後悔のない外構工事を進めていきましょう。
オープン外構にして日当たりのよいリビングに
オープン外構は、塀やフェンスで囲いをしないため日当たりがよくなります。
オープン外構のデメリットとして外側から室内が見えてしまいますが、窓の位置などを工夫して建築すれば、外からの視線が気になりません。オープン外構にすることで圧迫感も受けないため、室内が広く感じることもあります。
また、オープン外構にすれば外構工事費用を抑えられるため、建物工事費用にお金をつぎ込むことも可能です。
ライフスタイルの変化に備えて配管しておいた
外構の中には配管が必要になるものもあり、将来配線が必要な外構を設置するときのために配管だけ通しておくのもよいでしょう。
配管が必要な外構の代表例としてはコンセントが挙げられます。電気自動車に乗る可能性があり、外壁にコンセントを設置したり、駐車スペース部分にコンセントを設置したりするなどです。
建物と駐車スペースが離れている場合は、あらかじめ配管しておいたほうがよいでしょう。地中に配管するには地上にある構造物を撤去しなければならないため、後で配管すると余計な費用がかかってしまいます。
住宅の設計段階から倉庫の設置を検討しておいた
倉庫は場所を取るため、住宅の設計段階から倉庫を設置するか決めておくことが大切です。
敷地が小さいと倉庫が置けないことがあり、置けたとしても家の印象を悪くしてしまうおそれもあります。建築する住宅の収納スペースが少ないかどうかは設計段階でわかるため、敷地に倉庫をどのように置くかどうか検討しておきましょう。
外構工事で失敗しないためのコツ
外構工事で失敗しないためのコツは、次のとおりです。
- ライフスタイルの変化を考慮する
- 外構の予算を明確にする
- 施工事例を学ぶ
外構工事で失敗しないためには、ライフスタイルの変化まで考慮する必要があります。たとえば、子供が大きくなったときもウッドデッキを使うのか、高齢になったときに植栽の手入れができるのかなどです。現在と将来では大きく状況が変わるため、先のことまで考えた外構かどうかを考慮しなければなりません。
また、建物本体工事には明確な予算があるものの、外構の予算は不明確という人も少なくありません。住宅は外構も含めて考えなければならないため、外構の予算も明確に決めておきましょう。
そして、外構の施工事例を学んでおくことも大切です。外構は住宅や近隣の状況によって変化するため、どのような施工事例があるのか理解しておかないとうまく設計できません。ハウスメーカーにすべて任せるのではなく、自分でも判断できるようになっておきましょう。
まとめ
外構工事には、オープン外構・クローズド外構・セミクローズド外構があり、自分にあった外構を選択しなければなりません。
外構は敷地や住宅、自分の考え方によって異なるため、どのような設計・工事をすればよいのか迷いがちです。しかし、失敗事例を学んでおけば、どのように外構を設置すればよいのかがわかります。
外構の配置については基本的にハウスメーカーの設計者が考えてくれるものの、自分でも設置場所の判断できないと、いわれるがまま外構工事をして後悔するおそれもあります。
満足いく生活を送るためにも、外構の詳細を理解しておくことが大切です。