そろそろ真剣に考えよう⁉防災用のグッズやアイテム・備蓄などの備え

「災害が起きたときにはどのような対策が必要なの?」、「防災グッズにはどのような商品があるの?」というように、災害対策や防災グッズについて知りたい人も多いのではないでしょうか。

災害には地震や水害など多くの種類があり、災害ごとの対策やおすすめの防災グッズを知っておくことが大切です。

本記事では主な災害の対策方法と、おすすめの防災グッズを紹介します。災害はいつどこで起きるかわからないため、早めに対策しておきましょう。

令和6年能登半島地震を教訓に各種災害に備えよう

2024年1月1日に起きた「令和6年能登半島地震」は、最大震度7を記録し大きな被害をもたらしました。

2024年1月29日現在、社会福祉法人全国社会福祉協議会によると、被害は死者236名、住宅被害19,286棟にも及んでいます。

令和6年能登半島地震は元旦に起きた大災害であり、災害はいつどこで起きるのかわからないという教訓を与える結果となりました。今まで災害に対する備えをしていなかった人も多くいるかもしれませんが、きちんと防災しなければいけないことが示されたといえます。

災害は地震だけではないため、各種災害が起きたときの対策を取っておきましょう。

参考:社会福祉法人全国社会福祉協議会「2024(令和6)年能登半島地震(第6報)

地震対策に必要な防災グッズや備え

地震では、次のような被害が発生します。

  • 家具が転倒する
  • 棚の中の物や電化製品が落下する
  • 窓が割れガラスの破片が散乱する など

大きな地震が発生すると家具が転倒したり、棚の中の物や家電製品が落下したりしてケガをするケースが多発します。そのため、地震対策をするのであれば、まず落下物防止と家具の転倒防止を兼ね家具の固定をします。

また、窓ガラスは思うよりも簡単に割れてしまうため、ガラスの飛散を防止しなければなりません。

家具の固定や窓ガラス割れに対応できる防災グッズは、次のような商品があります。

商品 価格目安 使い方
突っ張り棒 2,000円前後 家具と天井の隙間に設置し家具を固定
すべり止め耐震マット 2,000円前後 家具と床の間に挟み家具を固定
テレビ転倒防止ベルト 1,000円前後 テレビをベルトで棚などに固定
ガラス飛散防止フィルム 2,000円~

5,000円前後

ガラスにフィルムを貼りガラス飛散を防止

家具の転倒防止や窓ガラスの飛散防止については、多くのグッズが売りに出されているため、比較的対策は容易です。しかし、棚から物が落下してケガをするのを防ぐのは難しく、扉付きの棚に買い替え、扉を固定できるグッズを購入するしかありません。すべての棚を買い替えるのは現実的でないため、カーテンで物が飛散しないよう応急的な対応をしておくとよいでしょう。

水害対策に必要な防災グッズや備え

水害では、次のような被害が発生します。

  • 家具などが水に浸かることにより使用できなくなる
  • 水圧で玄関が開かなくなる
  • 河川堤防の決壊をともなうと建物自体が浸水してしまう など

水害が発生すると、室内に水が侵入してしまいます。水は泥も運ぶため、水害の被害を受けると室内の物が使い物にならなくなってしまいます。そのため、まずは水を室内に入れないことが水害対策として大切です。

室内への水の侵入を防ぐグッズは、次のとおりです。

商品 価格目安 使い方
土のう袋 200円程度/袋 土を入れて水の侵入を防ぐ壁として利用
水だけで膨らむ土のう 500円程度/袋 吸水式の土のう袋
排水ポンプ(家庭用) 10,000円~ 水を排水するためのポンプ

水の侵入を防ぐには土のうを利用し、水が溜まってきた場所に排水ポンプを置くとより効果的です。

ただし、水害は河川の決壊などが重なると瞬時に水かさが増してしまうため、防砂グッズだけに頼ってはいけません。一瞬で1階部分が浸水してしまったという話もよくあるため、高台にある避難所の場所を確認しておき、危険な雨量になったときには避難を優先しましょう。

また、避難所に向かう道中にも危険が潜んでいるかもしれないため、避難所に向かう際に危険な箇所はないか調べておくことも大切です。

台風対策に必要な防災グッズや備え

台風では、次のような被害が発生します。

  • 重量物が飛来し窓ガラスを割ってしまう
  • 風の強さによっては電柱を倒してしまう
  • 風害だけでなく水害や高潮被害なども引き起こす など

台風はさまざまな被害を同時にもたらします。

風害だけでなく、水害も引き起こすため、さまざまな防災対策をしなければなりません。とくに注意しなければならないのは風害です。

風害は、瓦や小さな看板などが飛来させ、窓ガラスを破壊してしまいます。風が強くなると電柱もなぎ倒してしまうため、長期的な停電をも引き起こします。そのため、台風の被害に対しては、長期間自宅避難しなければならないことも考えておきましょう。

台風に対する防災グッズは、次のようなものが必要になります。

商品 価格目安 使い方
土のう袋 200円程度/袋 土を入れて水の侵入を防ぐ壁として利用
水だけで膨らむ土のう 500円程度/袋 吸水式の土のう袋
排水ポンプ(家庭用) 10,000円~ 水を排水するためのポンプ
ガラス飛散防止フィルム 2,000円~
5,000円前後
ガラスにフィルムを貼りガラス飛散を防止
防災・避難グッズ 2万円前後~ 飲料水や傷薬など避難に必要なものが入ったセット
ラジオ 2,000円前後~ 停電時に被害状況や今後の予測を確認するため
非常食 2,000円前後~ 長期的な自宅避難を可能にするため

台風の場合は避難自体が危険であるため、自宅を避難所とするケースも多くあります。そのため、台風被害に備えるためには、自宅を避難所として使えるような防災グッズを用意しておかなければなりません。

また、大型の台風が直撃したときには、防災グッズでは対応できないことも覚えておく必要があります。災害全般にいえることですが、大災害と呼ばれる災害に遭遇してしまうと、防災グッズだけでは対応できません。大災害の場合は自宅の強度も影響するからです。もし自宅が古いのであれば、避難所の利用が大切であることを忘れないようにしましょう。

災害に強い家の建築が重要

ここまでは災害により引き起こされる被害、災害ごとの防災グッズを紹介してきました。しかし、防災グッズの効果を発揮できるのは、自宅が丈夫であるのが前提となります。

いくら防災グッズを完璧に備えたとしても、災害に弱い建物であれば被害が大きくなってしまいます。災害の対策をするには、まず各種災害に強い家に住むことが大切です。

災害に強い家は特徴があるため、住宅を建築しようと考えている人はぜひ参考にしてください。

地震に強い家

地震に強い家の特徴は、次のとおりです。

  • 家の形状が正四角形
  • 建物の高さが低い
  • 耐震・制振・免震構造である住宅

地震の揺れは家の形が複雑になるほど伝わりやすくなるため、「L字型」や「コの字型」の家などは地震に弱い家といえます。一方、正四角形の家はすべての面が対象であるため、各部分が揺れを軽減しあうため揺れに強くなるわけです。

また、建物はてこの原理で高層階になるほど大きく揺れます。建物が高くなるほど地震に弱くなるため、平屋がもっとも地震に強い構造といえます。

仮に建物の形状が複雑で高さもあっても、耐震・制振・免震構造となっている住宅は地震に強い家です。

各構造の違いは、次のとおりです。

耐震構造 筋交いなどを用い耐震性を向上させた構造
制振構造 ダンパーなど地震の揺れを吸収する設備が導入されている構造
免震構造 基礎と建物の間に免震装置が設置されている構造

住宅を建築するときにはシンプルで低層な住宅の建築を心がけ、もし複雑な構造にしたいのであれば、耐震・制振・免震構造で建築することを検討しましょう。

水害に強い家

水害に強い家の特徴は、次のとおりです。

  • 基礎が高く設計され高床になっている
  • 盛土で基礎の位置が高くなっている
  • 防水性の塀で囲まれている

水は高い位置から低い位置に流れる性質を持っているため、家自体を周辺より高くしておけば水害を受けにくくなります。たとえば、盛土で基礎の設置位置を高くしたり、基礎自体を高く設計したりして床の部分が高くなっている家です。

盛土や基礎を高くすると、道路よりも高い位置になって玄関までの階段を設置しなければいけません。しかし、水害に合う可能性を低くするためには、仕方ないと考えておきましょう。

まだ一般的ではありませんが、防水性の塀で家を囲んで水の侵入を防止する人も増えてきています。防水性の塀で家を囲い、入口部分に止水板を設置できるようにすれば、敷地内へ水が流れるのを防止できます。

台風に強い家

台風に強い家の特徴は、次のとおりです。

  • 庇や屋根に風害対策の補強をしている
  • 衝撃に強い外壁タイルを使用している

台風が来ると建物の横方向だけでなく、真下から真上への方向にも強い風が吹くため、庇から屋根が吹き飛ばされるという被害も発生します。建物上部を吹き飛ばされないようにするには、庇に補強金具を取り付けると風に強くなります。屋根も風で吹き飛んでしまうため、風に強い防災瓦などを選択することが大切です。

また、強風時には外壁に重量物が衝突するケースもあるため、衝撃に強い外壁タイルなどを採用しましょう。

まとめ

新しい家を選ぶ際には、周辺環境が生活に与える影響を考慮することが重要です。近くにあってほしい施設や避けたい施設を明確にすることで、快適な生活を送るための条件を整理することができます。

周辺には、便利な施設やアクティビティがあることが望ましい一方で、生活環境に影響を及ぼす施設は避けたいところです。地域の特徴や魅力を活かした暮らし方を見つけるためには、周辺環境をじっくりと考え、自分の生活スタイルやニーズに合った物件を選ぶことが重要です。

家選びは大きな決断ですが、周辺環境も含めて慎重に検討することで、理想の住まいを見つけることができます。