世代別・家族構成でガラっと変わる住む場所の住環境や立地条件は?
「新居の住環境や立地はどのように決めたらいいの?」、「年齢や家族構成で住む場所の住環境や立地は変わるの?」というように、住まいの住環境や立地について気になる人は多いはずです。
住まいの住環境や立地は、世代や家族構成によって合う場所、合わない場所があります。
本記事では、世代別・家族構成別に分け、合っている住環境や立地などについて解説します。新居を探すときには記事を参考に、自分にあっている住環境や立地かどうかを確認してみてください。
世代・家族構成で合っている住環境や立地が変わる
住環境や立地は、世代・家族構成によって合っている地域と、合っていない地域があります。
よく若いときには住みやすかったが、年を重ねたら住みにくくなったという人もいることでしょう。これは若いときに住環境や立地があっていたものの、年を重ねて合わなくなってきたからです。たとえば、駅近で買い物施設も充実しているが、坂が多い地域に住んでいた場合、このようなことが起きてしまいます。
新居を探すときには、今の自分に合っている住環境だけでなく、予測しているライフスタイルの変化に合っている地域に住むことが大切です。
国土交通省が実施したアンケートによると、新築分譲戸建て住宅の53.7%の人が住環境の良さを理由に取得しています。そして、新築マンションに至っては72.3%の人が住環境の良さを理由に取得しているのです。
いかに住環境が大切だと考えているのかがわかります。
参考:国土交通省「我が国の居住者をめぐる状況について」
【世代別】合っている住環境や立地
良い住環境・立地は世代や家族構成によって変わります。
まずは次のように世代別に分け、合っている住環境や立地を紹介します。
- 20代~30代の世帯
- 40代~50代の世帯
- 60代以上の世帯
新居に長く住む予定であれば、自分の年齢に合っている住環境や立地だけを確認するのではなく、ほかの世代に合っている内容も見ておきましょう。すべての内容を理解しておけば、自分が年を重ねたとき、住まいに対しての不満が出にくくなります。
あくまで一例ですが、どのような地域が自分にあっているのか確認ください。
20代~30代の世帯
20代~30代の世帯に合っている住環境や立地は、次のとおりです。
- 職場への通勤をしやすい地域
- 子育てしやすい地域
- 都市部へのアクセスが良い郊外 など
20代~30代は仕事や子育て中心の生活になりやすいため、職場への通勤アクセスが良い地域や子育てしやすい地域が良いといえます。子育てしやすい地域は待機児童数が少ない地域、治安の良い地域など多くの要素が複合した地域であるため、さまざまな項目を確認して子育てしやすいか調べましょう。
また、近年はリモートワークの発達により、必ずしも都市部に住む必要がなくなりました。住環境研究所がおこなった「ニューノーマルの時代の住まい方に対する意識調査」でも20代の63%、30代の57%は郊外での暮らしに興味があると回答しています。
上記のことから以前よりも仕事中心の考え方が薄くなっているといえるため、必ずしも駅近にこだわらなくても良くなってきているようです。
40代~50代の世帯
40代~50代の世帯に合っている立地は、次のとおりです。
- 駅近くの立地
- 買い物など生活利便施設が整っている地域
- 不動産の資産価値が保てる地域
40代~50代は住環境よりも、利便性を追求する傾向にあるため、交通や生活しやすい地域があっているといえます。
また、40代~50代ともなると、老後のことを考える時期に差し掛かるため、不動産の資産価値も気になってくる人が多いようです。駅近や生活利便施設が整っている地域は、不動産の価値が安定しやすく、40代~50代の考える良い立地にマッチしています。
60代以上の世帯
60代以上の世帯に合っている住環境や立地は、次のとおりです。
- 医療関係施設が充実している地域
- 車の利用するにしても短時間の運転で済む地域
- 災害に強い地域
60代以上になってくると、暮らしやすさが健康と大きく関わってくるようになります。医療施設を利用する頻度が高くなるため、医療施設が多い地域であれば安心して暮らすことが可能です。
また、年齢を重ねていくと車の運転に気を付けなければいけなくなることもあり、極力車の利用時間が短くなるような立地を選択することも大切になってきます。
そして、年代別でいうと、60代以上は最も災害に気を付けないといけない年代です。大災害に見舞われた場合、避難所を利用します。しかし、そもそも避難所に向かうこと自体、かなりの体力を必要とします。高齢になると避難するだけでも負担であるため、避難しなくてもよい立地を選択しなければなりません。
【家族構成別】合っている住環境や立地
世代別に続き、次のように家族構成別に分け、合っている住環境や立地を紹介していきます。
- 単身世帯
- 子育て夫婦世帯
住環境や立地は、世代だけでなく家族構成でも変わります。自分の年齢だけでなく、家族構成を考慮して新居の場所を決めていきましょう。
単身世帯
単身世帯に合っている住環境や立地は、次のとおりです。
- 帰宅中に買い物ができる立地
- 治安が良い地域
- 夜間でも外食や買い物ができる環境
単身世帯の場合、生活に必要なことをすべて自分1人で行わなければなりません。仕事があるときに同居者が買い物してくれるというこがないため、休日だけでなく仕事の後に買い物をする必要も出てきます。そのため、都市部のような何をするにも便利な立地があっているといえます。
また、1人で暮らす場合は複数人で暮らすときよりも、防犯意識を高く持たなければなりません。複数人で暮らすよりも不在になりやすく、空き巣の被害に遭いやすくなります。とくに女性の1人暮らしはリスクが高くなるため、治安が良い地域かどうかを重視しておきましょう。
子育て夫婦世帯
子育て夫婦世帯に合っている住環境や立地は、次のとおりです。
- 待機児童が少ない地域
- 教育施設が充実している立地
- 公園など子供を遊ばせられる施設がある
子育て夫婦世帯は、子供中心の生活となるため、子育てに適した住環境に住むことが求められます。子育てに適した地域に住む場合、保育施設の充実度よりも待機児童の少なさを優先しましょう。保育施設が充実していても待機児童が多い場合、施設に預けることが難しくなってしまいます。
また、子供が安全に遊べる場所が多い場所も、子育て夫婦世帯にあっています。休日に遊ぶ場所がないと、自宅にこもってしまったり、危険な場所で遊ぶことになったりしかねません。
子育て夫婦世帯は、子供中心の考えで住まいを決めるとよいでしょう。
住環境や立地で新居を決めるときの注意点
新居を決めるときには、住環境や立地の厳選が重要です。しかし、決めるときには注意しなければならないこともあります。
住環境や立地で新居を決めるときには、次の点に注意しましょう。
- 家族や親族にも相談する
- 現地で住環境を確認する
- 口コミ・評判サイトは参考程度にする
住環境や立地は、住まいの居心地の良さに大きく影響するため、注意点を必ず守って慎重に決めていきましょう。
家族や親族にも相談する
新居の場所を決定するときには、家族や親族に相談しましょう。
新居の場所は今後の生活に大きく影響するため、個人の考えだけで決めてはなりません。世代別・家族構成別のおすすめ住環境や立地は目安であり、必ずしも万人に合っているとはいえないため、多くの人の意見を採り入れるべきでしょう。
人によって考え方が異なるため、家族や親族に相談すると新たな見方を発見できる可能性もあります。
現地で住環境を確認する
自分に合っている立地が分かっているとしても、必ず現地調査をおこないましょう。
考えが明確になっているとしても、自分に合っている地域かどうかは現地を確認しなければわかりません。たとえば、地図上では買い物施設が充実しているように見える地域だとしても、実際は買い物施設へ移動する際に坂が多い、危険な道路を何度も横断しなければならないなどのマイナス点がある恐れもあります。このような内容は現地を歩いたり、運転したりしないとわからないため、想像だけで自分に合っていると判断しないようにしましょう。
口コミ・評判サイトは参考程度にする
新居を決めるときに口コミ・評判サイトを利用するときには、参考程度に留めておきましょう。
口コミ・評判サイトは、実際に住んでいる人の住環境や立地を掲載しているため非常に参考になります。しかし、自分と口コミしている人には、感覚が一緒とは限りません。たとえば、買い物施設まで遠いのが不満と記載されていても、「遠い」の基準が人によって異なります。
口コミの内容を鵜呑みにすると、本当は自分にあった立地を逃してしまう恐れもあるため注意しましょう。
まとめ
新居の場所を決めるときには、住環境や立地が自分に合っているか確認することが大切です。
どの地域が自分に合っているかは、世代や家族構成によって異なるため、どのような基準で選択するのか理解しておきましょう。
また、自分に合う住環境や立地はライフスタイルによって、変化していきます。すべての世代・家族構成に合う立地はありませんが、ライフスタイルの変化にある程度対応できるかどうかも確認しておくことが大切です。