機能性もデザインも妥協なし!新築セミオーダー住宅の魅力や注目ポイントとは?
コロナによる影響で住宅市場に変化が起き、近年、新築セミオーダー住宅が注目を集めています。しかし、建売住宅や注文住宅(フルオーダー住宅)については多くの人が知っているものの、新築セミオーダー住宅についてはまだそこまで多くの人に知られていません。
セミオーダー住宅とは、簡単にいうと建売住宅とフルオーダー住宅の良いところを取り入れた住宅です。セミオーダー住宅は良いとこ取りの住宅であるものの、デメリットもあるため、新築セミオーダー住宅を建築するときにはデメリットまで理解しておかなければいけません。
本記事では、新築セミオーダー住宅について徹底解説します。記事を最後まで読み進めていただければ、新築セミオーダー住宅の基礎知識が得られ、住宅探しの選択肢が増えることでしょう。
新築セミオーダー住宅とは
新築セミオーダー住宅とは、ある程度の間取りが自分の好きなように選択できる住宅のことです。建築会社によって異なりますが、設備もある程度自由に決められたり、外壁の色なども決められたりします。
新築セミオーダー住宅はちょうど、建売住宅とフルオーダー住宅の中間にあたる住宅です。建売住宅の場合は、間取り・設備などは自分でほとんど選択できず、選択できたとしてもオプション工事扱いになってしまいます。そして、フルオーダー住宅は間取りから設備、外壁、外構に至るまですべて自分で決定しなければいけません。
そのため、新築セミオーダー住宅は、建売住宅とフルオーダー住宅のよいところをあわせ持った住宅といえます。
セミオーダー住宅とフルオーダー住宅との共通点と違い
新築セミオーダー住宅は、建売住宅とは大きく異なる部分を多く持っています。しかし、フルオーダー住宅とは似通っている部分と、異なる部分を持っているため、フルオーダー住宅と混同しがちです。しかし、新築セミオーダー住宅とフルオーダー住宅とは違う住宅のため、共通点と違いを理解しておかなければいけません。本章では、新築セミオーダー住宅とフルオーダー住宅との共通点と違いについて解説します。
セミオーダー住宅とフルオーダー住宅との共通点
セミオーダー住宅とフルオーダー住宅との共通点は、次のとおりです。
- 間取りを自由に選択できる
- 建築途中に現場確認できる
- 建築請負契約から建物着工・完成、入居まで時間がかかる
新築セミオーダー住宅とフルオーダー住宅ともに、間取りを自由に変更できます。プランとしては新築セミオーダー住宅の間取りのほうが少ないのは事実です。しかし、住みやすさ使い勝手を考えると結局一般的な間取りに落ち着いてしまいます。そのため、選択できる間取りの差はあまりないといえます。
また、新築セミオーダー住宅もフルオーダー住宅も、建築現場を確認可能です。建築途中に現場確認することで、設計図通り建築されているか確認できます。仮に設計図通り建築しているか自分はわからないとしても、写真や動画を撮影し記録できます。
そして、セミオーダー住宅もフルオーダー住宅も1から住宅を建築するため、建物着工から完成まで時間がかかってしまうことには注意しましょう。建築する会社によっては、建物着工から引っ越しまで1年はかかるケースもあります。
セミオーダー住宅とフルオーダー住宅との違い
セミオーダー住宅とフルオーダー住宅との違いは、次のとおりです。
- セミオーダー住宅は狭小地や変形地に対応しにくい
- セミオーダー住宅は細かな仕様変更に対応しにくい
- セミオーダー住宅のほうが設計プラン作りに失敗しにくい
セミオーダー住宅の場合、狭小地や変形地に対応した間取りを用意していないケースがあり、フルオーダー住宅よりも狭小地や変形地に対応しにくいケースがあります。狭小地とは間口が狭い土地のことで、変形地とはL字型になった土地や三角形の土地などです。
また、セミオーダー住宅は設備の選択肢が少なく、細かな仕様変更に対応しにくくなっています。間取りは自由に選択できる反面、設備の仕様については選択肢が狭いと考えたほうがよいでしょう。
そのほか、セミオーダー住宅のほうが設計プラン作りに失敗しにくい傾向があります。フルオーダー住宅は、選択肢が多すぎて設計に自分の希望を入れすぎてしまうことがあります。しかし、自分の希望を入れすぎると使い勝手が悪くなる場合も多く、ある程度間取りの制限を受ける新築セミオーダー住宅のほうが、使い勝手のよい住宅建築できるケースが多くなるのです。
セミオーダー住宅の需要が増加している背景
セミオーダー住宅は需要が高まっていると言われていますが、その背景にはコロナ禍が影響しています。
コロナ禍によりリモートワークが急速に発達し、住宅内にいる時間が増加しました。その結果、不動産購入者の不動産購入理由に変化が出てきました。その変化とは、駅から近いという「利便性」よりも、家の「広さ」を重視するという意識の変化です。この変化により、マンションよりも一戸建てを求める人が増えたのです。
しかし、人の意思とは逆にコロナ禍のため、建売住宅の着工棟数は減少してしまいます。そのため、建売住宅からフルオーダー住宅に移行する流れが出来はじめました。フルオーダー住宅に移行する流れはできたものの、フルオーダー住宅は価格が高すぎてなかなか手が出せません。
そこで目を付けられたのが「新築セミオーダー住宅」です。
新築セミオーダー住宅なら建売住宅のように販売を待たずに建築可能ですし、フルオーダー住宅よりも安価に建築可能です。このような理由があり、新築セミオーダー住宅の需要が増加しています。
新築セミオーダー住宅のメリット
新築セミオーダー住宅には多くのメリットがあり、注目を集めています。本章では、新築セミオーダー住宅のメリットについて解説します。
フルオーダーよりも価格を抑えられる
セミオーダー住宅のメリットは、フルオーダー住宅よりも価格を抑えられることです。
セミオーダー住宅は間取りのタイプを絞ることにより、使用する部材が限られるからです。そのため、建築コストが下がりフルオーダー住宅よりも価格が安くなります。また、使用する部材が限られれば、使用する部材を大量発注できるようになるため、より一層価格が抑えられるようになります。
設計プラン作りが楽
フルオーダー住宅の選択肢は広すぎて設計プランが固まりません。しかし、新築セミオーダー住宅であれば適度な選択肢のため設計プラン作りが楽になります。
フルオーダー住宅の設計プランを完成させるには、半年近くかかるケースもあるため、設計プラン作りが楽なのは大きなメリットです。
資金計画が立てやすい
セミオーダー住宅は基本となるベースプランというものがあり、ベースプランをもとにして建築費用などを算出します。そのため、費用が明確になりやすく資金計画が立てやすいというメリットがあります。
フルオーダー住宅の場合、建築請負契約を締結した後も追加工事をすることが多く、最後まで資金計画が安定しません。
新築セミオーダー住宅のデメリット
新築セミオーダー住宅には多くのメリットがあるものの、デメリットもあるため、デメリットを理解したうえで建築を進めなければなりません。本章では、新築セミオーダー住宅のデメリットについて解説します。
大幅な間取り変更はできない
新築セミオーダー住宅にはベースプランがあり、ベースプランから大幅に間取り変更できません。そのためベースプランにないようなアレンジはできないと考えておいたほうがよいでしょう。
新築セミオーダー住宅を選択するときには、しっかりとベースプランを確認し、ベースプランに沿った間取りで自分の希望を満たせるのか確認することが大切です。
基本的に設備は決まっている
セミオーダー住宅の間取りは選択できますが、設備については基本的に選べないと考えておかなければいけません。そのため、設備のメーカーにこだわりがある場合、そのメーカーが基本設備になっているかどうかを確認しておきましょう。
オプションを選ぶと価格が高くなる
セミオーダー住宅によっては、間取り変更や設備変更がオプション扱いになるケースもあります。オプション扱いになってしまうと、アレンジするごとに建築費用が上がってしまうため注意しなければいけません。
多くのアレンジをする予定であれば、早めに建築会社からアレンジ後の見積もりを取得し、予算とあっているのか確認して進めていくことをおすすめします。
まとめ
新築セミオーダー住宅とは、間取りをある程度自由に選択できる住宅です。
新築セミオーダー住宅は、建売住宅とフルオーダー住宅のよいところを取り入れた住宅であり、ある程度設計ができ、価格はフルオーダー住宅よりも安くなります。設計が制限されるのはマイナスではなく、むしろプラスになるケースが多いためデメリットとは言えません。フルオーダー住宅だと自分の希望を取り入れすぎて、使い勝手の悪い住宅となり建築を後悔してしまう人が多いからです。
ただ、新築セミオーダー住宅にもデメリットはあるため、デメリットも理解したうえで新築セミオーダー住宅を選択しましょう。新築セミオーダー住宅についてのメリットもデメリットも理解しておけば、理想の住宅を手に入れられる可能性が高くなります。