徹底検証!フルオーダー注文住宅とセミオーダー注文住宅の違い
建売住宅にはない自分らしい自由な住宅を建築できるオーダーメイドが可能な住宅は、注文住宅です。注文住宅には、フルオーダー注文住宅(以下フルオーダー)と、セミオーダー注文住宅(以下セミオーダー)の2種類あります。セミオーダーとフルオーダーにはどのような違いがあるのか、それぞれの特徴・メリット・デメリットを解説します。注文住宅を検討している方は、本記事を参考にしてください。
フルオーダー注文住宅とセミオーダー住宅の違いと共通点
フルオーダーとセミオーダーの違いは「自分で決める裁量の違い」です。フルオーダーの場合、建物を建築する際の導入設備から間取りなど全てを依頼者が検討します。セミオーダーの場合は基本的な仕様はある程度決まっているので、その中で設備などは決める方法です。
自由度を求めるのであれば、フルオーダーある程度決まっていた仕様に対して設備などを決める方法がセミオーダーと覚えておきましょう。
フルオーダーとセミオーダーの共通点
フルオーダーとセミオーダーの注文住宅では、共通点もあります。次の4つの点はどちらも共通して検討しなければいけないものとして覚えておきましょう。
間取りの自由
どちらも間取りを自由に決めることができます。セミオーダーの場合、間取りの細かい要望を通すことはできませんが、どのような間取りを希望しているのか工務店に説明することが可能です。
建物の建築過程を楽しめる
セミオーダー、フルオーダー、どちらも打ち合わせをして詳細を決めた後に工事を始めます。家が建っていく様子を楽しめることができます。
自分の家をどのような人が作っているのか、建築過程を楽しみたい方におすすめです。
現場を定期的にいくことで、施工会社に対して「仕事をチェックしている」とアピールすることができます。
完成までに時間が必要
注文住宅は完成までに一定期間が必要になり、住むまでに時間がかかります。最近では資材高騰から調達が難しく、建築までに半年以上期間が必要になってしまうこともあります。
住宅ローンの支払いの頭金だけでなく、完成までの家賃が負担になることもあるので、注意が必要です。
建売住宅に比べて費用が高くなる
フルオーダー・セミオーダーのいずれも建売住宅に比べて一定の費用が必要になります。場合によっては、元々想定していた予算よりもオーバーしてしまうことも珍しくありません。建売住宅に比べて費用は必然的に高くなってしまうことを覚えておきましょう。
フルオーダーのメリット・デメリット
フルオーダーのメリット・デメリットについて解説します。
メリット1 自由度が高い
フルオーダーの最大のメリットは、自分の理想に近い住宅を建てることができます。間取り、設備、外観など全ての仕様を自分の好きように指定でき、他の家にはない唯一の家づくりが可能になります。予算をたくさん確保できる方であれば、自分のやりたいことを実現できるでしょう。
メリット2 他の家と差別化ができる
フルオーダーは何もない更地から自分好みの家を建てられるため、他の家とデザインやレイアウトが同じになってしまうことはありません。建売住宅にある似たような間取りの家に抵抗を感じている方は、オリジナリティのあるフルオーダーが最適と言えるでしょう。
デメリット1 予算が高い
自由度の高い設計を検討すると、設備へのこだわりが強くなり場合によっては自分の思い通りの家を作るためには予算が大幅にオーバーしてしまう恐れがあります。
さらに、複雑な仕様の間取りや設備を目指すと、設計で工夫する必要があり費用が高くなるだけでなく工期が大幅に遅くなってしまう可能性があります。
デメリット2 工期が遅くなる
設計企画も含めると着工までに時間がかかってしまうことも予想され自由度の高い設計を検討しすぎると、予算オーバー、工期遅れなど確定後にトラブルが発生することもあるので注意が必要です。
フルオーダーが向いている人
住宅へのこだわりが強く、他の建物にはない家を建てたいと検討している方は、フルオーダーがおすすめです。フルオーダーは、どのような建物を建てても想定している予算や工期よりも大幅に超えることもあります。一定の予算を確保でき、予算オーバーをしても生活に支障がきたない方におすすめです。
セミオーダーのメリット・デメリット
セミオーダーの注文住宅のメリット・デメリットについて解説します
メリット1 費用を抑えられる
セミオーダーの場合は、仕様がある程度決まっているため、建築コストを抑えることができます。
セミオーダーの場合、いくつかの仕様の中から選択して理想の建物を選びます。建売に比べては自分の理想に近い建物を建てることが可能です。
予算の範囲内で自由度の高い設計を目指しているのであれば、費用を一定まで抑えることができるセミオーダーがおすすめです。
メリット2 工期が早い
セミオーダーの注文住宅は、仕様がある程度決まっているので、工期も早く家を建てることができます。注文段階から、どの程度で完成できるのか工期の予想が可能です。既に入居希望があり、希望の時期に新居での生活を始めたい方におすすめです。
デメリット 自由度が限定される
セミオーダーは、いくつかある規格から設備を決めるため、フルオーダーに比べて自由度に制約があります。
設備の組み合わせ方によっては、他の家と同じ仕様になってしまいます。自由度の高い建物を建てたい方にはおすすめできません。
セミオーダーが向いている人
セミオーダーが向いている人は、建売住宅の間取りやデザインでは満足がいかない方の中で、自由度がもう少し欲しい方におすすめです。
フルオーダーと比較をすると、できることに制約があり、自由度の高い建物を建てることはできません。基本的にはほぼ規格化されていることが多いためその点話をどんどん進めやすいという方も多いです。
しかし、建売住宅に比べると、外壁、床材、水回りの設備など決めることができる範囲が多く、自由度も高いためおすすめです。
注文住宅の施工会社の選び方
フルオーダー、セミオーダー、どちらの注文住宅でも、施工会社選びがとても重要になります。施工会社の選び方を間違えてしまうと、セミオーダーの注文住宅を建てることができない可能性があります。希望通りの建物を建てるために、次のポイントに注意をして施工会社を選びましょう。
ポイント1 得意な工法は何か
施工会社によって、得意とする工法とそうでない工法があります。例えば、地下施設の工事を検討している方は、地下施設の実績のない業者に「防音性の高い地下室を作りたい」と依頼をしても、防音設備の構造に欠陥がある地下室になってしまう恐れがあります。
依頼をする前に施工会社が過去にどのような工法で家を建てているのか、どのような資材を扱うことに長けているのかなど、施工会社の強みを見極めるようにしてください。
ポイント2 担当者との相性
施工会社の実績が豊富でも、担当者との相性が悪ければ理想の建物を建てる際に交渉がうまくできないことがあります。
打ち合わせでは、自分の頭の中にあるイメージを担当者へ共有する必要があります。担当者とイメージが共有できなければ、フルオーダーの注文住宅がうまくできないこともあります。担当者と相性がイマイチと感じる場合は、他の施工会社を検討してください。
一社に絞らない
施工会社選びをする際には、必ず複数の会社に相談をして見積書を作成してもらいましょう。1社だけに依頼をすると、予算のズレなどがある場合もあります。見積もりを取ることで、どの会社に依頼をすれば良いか客観的な判断が可能です。
まとめ
フルオーダーとセミオーダー、どちらも注文住宅を建てたい方におすすめの住宅です。それぞれ違いはありますが、どちらも自分の好みに合わせた建物を建てることができます。
注文住宅を検討している方の参考になれば幸いです。