戸建て住宅のフィーチャーコストと追加オプションとは?特定の機能やアップグレードのコストに関する情報

戸建て住宅は建築したら終わりというわけではなく、フィーチャーコストがかかります。

また、生活の質を向上させるために、設備のアップグレードなどをおこなうことも大切です。

本記事では戸建て住宅のフィーチャーコストと追加オプションについて解説しますので、戸建て住宅建築後にかかる費用や、生活の質を上げたい人はぜひ参考にしてください。

戸建て住宅のフィーチャーコストと追加オプションとは

戸建て住宅を建築するときには、フィーチャーコストと追加オプションについて知っておく必要があります。

建物は建築したら終わりではなく、生活をしていかなければいけません。

生活するには設備の使い勝手が重要であり、建物の維持修繕も必要になってきます。

どちらも大切な事項であるため、建物を建築するときには将来のことまで考えて建てるようにしましょう。

戸建て住宅のフィーチャーコストとは

戸建て住宅のフィーチャーコストとは、建物完成後にかかる費用です。

戸建て住宅は築年数が経過すると、傷んでくる場所が出てくるため維持修繕をおこなわなければいけません。

たとえば、屋根を葺き替えたり外壁塗装したりするなどです。

維持修繕は建築した建物によっていつしなければいけないかが異なります。

そのため、建築した戸建て住宅にあったスケジュールで、修繕工事をする必要があります。

戸建て住宅の追加オプションとは

戸建て住宅の追加オプションとは、建築会社の標準設備よりもグレードの高い設備を設置したり、標準設備にない設備を設置したりすることです。

戸建て住宅を建築するときには、建築会社の定める標準設備が設置されます。

しかし、人によって標準設備の性能では満足できないという人も多くいます。

標準設備の性能に満足できない人は、追加オプションとして費用を払い、グレードの高い設備に変更するわけです。

また、標準設備として設置されていない場合も、費用を別途払うことで新たな設備を入れてもらう人もいます。

戸建て住宅にかかる修繕費の目安

戸建て住宅の修繕費の目安と、修繕箇所・修繕時期の目安は、次の表のとおりです。

部位 修繕時期の目安 修繕費の目安
外壁 金属板 10年~15年で全面補修の検討が必要
(3年~5年ごとに塗り替え)
100万円~250万円
サイディング(金属系)
サイディング(窯業系) 10年~15年で全面補修の検討が必要
タイル
モルタル
屋根 金属板葺き 10年~15年で全面補修の検討が必要
(3年~5年ごとに塗り替え)
70万円~200万円
屋根用化粧スレート葺き 15年~30年で全面補修の検討が必要
瓦葺き 20年~30年で全面補修の検討が必要
雨どい 7年~8年で全面補修の検討が必要 20万円~80万円
軒裏 15年~20年で全面補修の検討が必要 40万円~60万円
バルコニー・べランダ アルミ部 15年~20年で全面補修の検討が必要 40万円~80万円
鉄部 10年~15年で全面補修の検討が必要
(3年~5年ごとに塗り替え)
木部 15年~20年で全面補修の検討が必要
(2年~3年ごとに塗り替え)
基礎・構造体 土台・床組 20年~30年で土台以外は全面取り替えの検討が必要 30万円~350万円

参照:住宅金融支援機構「マイホーム維持管理の目安【一戸建て(木造住宅)】

戸建て住宅は年数によって表のような部位の修繕工事が必要です。

建築会社によってはメンテナンスフリーをうたっているところもありますが、維持修繕は必要と考えておくほうがよいでしょう。

戸建て住宅の機能をアップグレードできる箇所の例

戸建て住宅の標準設備のアップグレードをできる場所は多くあります。

アップグレードするときには基本的に標準設備との差額を支払うことになるため、費用目安は建築会社によって異なります。

アップグレードできる場所の例は、次の表のとおりです。

アップグレード箇所 アップグレード例
浴室 ・掃除しやすい床や壁の素材に変更
・断熱性を高める
トイレ ・タンクレストイレに変更
・手洗い場を設置
キッチン ・掃除しやすいレンジフードに変更
・ビルトイン食器洗い乾燥機の設置
リビング ・床暖房の設置
建物の外壁 ・サイディングからタイルに変更
ガレージ ・シャッターを電動シャッターに変更
水まわり ・水まわりの床を人工大理石に変更(汚れが付きにくい)
・床暖房の設置

アップグレードについては、建築会社が対応できるものとできないものがあります。

そのため、家を建築するときには、建築会社にアップグレードできる内容を確認しておきましょう。

予算オーバーしそうなときの対処法

戸建て住宅を建築するときには、追加オプションなどにより予算を大きくオーバーしてしまうことがあります。

予算オーバーしそうになったときには、対処法を実施して費用を抑えていきましょう。

希望に優先優位をつけておく

戸建て住宅を建築するときには、さまざまな希望が出ますが予算オーバーしないためにも優先順位をつけておきましょう。

完全に順位分けするのは難しいため、予算が上がっても譲れない項目と予算が余ったら実施する項目に分けて考えておきましょう。

誰しもすべての希望を詰め込みたいと思うはずですが、そのようなことをしてしまうとお金がいくらあっても足りなくなります。

建築会社へ相談に行く前に優先順位を付けておくと、打ち合わせもスムーズに進むことでしょう。

平屋から2階建ての間取りに変更する

平屋は2階建てに比べ建築費用が高くなる傾向もあるため、2階建てのプランに変更します。

平屋は2階建てに比べ、基礎の面積が広くなり、柱の本数も多くなります。

また、建築面積が増え購入する土地の面積も大きく取る必要があり、土地の費用も上がってしまうため注意しなければいけません。

2階建てであれば、土地の面積も少なく済みおすすめです。

土地の条件を緩和する

建物に加え土地の希望条件まで詰め込みすぎてしまうと、予算がいくらあっても足りなくなります。

そのようなことにならないよう、土地の条件にも優先順位を付けるなどしておきましょう。

日当たりにこだわりたいとしても、建物の配置によっては北向きでも日当たりがよくなるケースもあります。

南向きよりも北向きのほうが土地の価格は落ちる傾向があるため、日当たりの取れる北向きを探し予算を抑えます。

予算を削るときの注意点

戸建て住宅を建築するときには、予算を削ることができる箇所も多くあります。

しかし、予算を削ると後悔する箇所もあるため、削ってはいけない場所について理解しておかなければいけません。

屋根や外壁のグレードは落とさない

屋根や外壁は建物の寿命につながる重要な部分であるため、必要以上にグレードは落とさないようにしましょう。

グレードを落とした結果、維持修繕を短いサイクルでおこなわなければならなくなり、かなりのお金を支出しなければならなくなります。

また、屋根や外壁は家の見た目にも大きく影響します。

見た目を重視したい人にとっても、屋根や外壁のグレードを落とすことはおすすめできません。

外構は建物建築時におこなう

外構は予算がギリギリだとしても、建物の建築時におこないましょう。

外構は建物完成後に作ればよいという人がいるかもしれません。

しかし、建物が完成してしまうと、重機が入れない部分が出てしまいすべて手作業で工事しなければいけない箇所が出てしまいます。

手作業での工事は非常に高くなるため後回しにした結果、工事費用の総額が上がってしまう原因となります。

セキュリティ設備を削らない

戸建て住宅はマンションに比べセキュリティ性能が低いため、セキュリティに関する設備を削ることはやめましょう。

たとえば、モニター付インターホンをモニターなしにしてしまう、防犯ガラスを通常のガラスにしてしまうなどです。

戸建て住宅は簡単に道路から敷地内に侵入できてしまうため、セキュリティ設備については妥協せずに予算に組み込んでおきましょう。

まとめ

戸建て住宅を建築するときには、フィーチャーコストと追加オプションについて理解しておかなければいけません。

建物は築年数が経過すると傷んできてしまうため、維持修繕費用がかかります。

どの部分をいつ直し、いくらかかるのか目安を理解し、維持修繕費用を貯蓄していきましょう。

また、追加オプションの費用やアップグレード内容を理解しておくことで、生活の質を上げることもできます。

戸建て住宅を建築するのであれば、将来のことも考えてフィーチャーコストと追加オプションまで考慮し建築することが大切です。