住み替えなどで自宅の売却を考えている方必見!家の価値を自分で調べるには?

自宅を売却し新居を建築して引っ越す、いわゆる住み替えのときには、自宅の価値を理解しておくことが重要です。

しかし、なぜ住み替え時に、自宅の価値を理解しておくことが重要なのでしょうか。

本記事では住み替えのときに自宅の価値を理解しておくことの重要性、家の価値を自分で調べる方法について解説します。住み替えで自宅の売却を検討している人は、ぜひ記事を参考にしてスムーズな住み替えを実現してください。

住み替えのときに自宅の価値を知ることが大切

住み替えのときに自宅の価値を知ることが大切な理由は、住み替え時の予算オーバーを防ぐためです。

自宅の売却資金を新居の建築費にあてようと考えている場合、自宅がいくらで売れるのか把握しておかないと資金計画が成り立ちません。

ただでさえ新築戸建てを建築するときには予算オーバーになりがちなのにも関わらず、自宅がいくらで売却できるのかわかっていないと希望どおりの新築が手に入らないわけです。そのため、住み替えをするときには、自宅の価値をしっかりと把握しておくことが大切です。

レインズマーケットインフォメーションで家の価値を調べる

レインズマーケットインフォメーション」とは、国土交通省の指定する機関が運営するインターネットサイトです。

レインズマーケットインフォメーションには、今までに成約されたマンションと戸建ての情報が記載されています。掲載されている成約事例の中から、自宅に近い条件の情報を探し出せば価値がいくらくらいなのかわかるようになってきます。

レインズマーケットインフォメーションの使い方は、次のとおりです。

  1. 調べたい物件の種別の下にある「都道府県」と「地域」をタブで入力し検索
  2. 画面右側の追加検索条件を入力し検索
  3. 表示された検索情報から自宅に似た成約事例をピックアップ

レインズマーケットインフォメーションでは、過去2年の不動産相場の変動もわかるため、不動産相場の状況も把握できます。

土地総合情報システムで家の価値を調べる

土地総合情報システム」とは、国土交通省が運営するインターネットサイトであり、レインズマーケットインフォメーションと同じく過去の成約事例を検索できます。

土地総合情報システムはレインズマーケットインフォメーションと違い、さまざまな種別の不動産の成約事例が掲載されています。

もし住み替えにあたり、自宅とは別に土地などを売却するときには土地総合情報システムを利用するとよいでしょう。

土地総合情報システムの使い方は、次のとおりです。

  1. 土地総合情報システムを開き「不動産取引価格検索」をクリック
  2. 画面左側の種類と3.物件種別を選択して検索(1.取引時期は最新のものを参照したいためそのままにしておく)
  3. 表示された結果から自宅に近い条件の成約事例をピックアップ

土地総合情報システムでは、成約事例だけでなく公示価格も調査できます。公示価格も自宅の価値を知るのに有用な情報であるため、公示価格もあわせて確認しておくとなおよいでしょう。

固定資産税評価額で家の価値を調べる

固定資産評価額は、自宅を現在の価格で再建築したときに必要な金額をもとに計算されているため、価値を知るのによい情報です。

ただし、固定資産税評価額から家の価値を調べるときには計算をする必要があります。

固定資産税評価額は再建築価格の50%~70%で計算されているため、割合を割り戻しする必要があります。そして、築年数によって補正されているため補正率も乗じなければいけません。

再建築価格の割合を60%として計算するときの式は、次のとおりです。

家の価値 = 建物の固定資産税評価額 ÷ 0.6 × 経年減価補正率

経年減価補正率については、法務局のホームページ「経年減価補正率表」を参照ください。

たとえば、固定資産税評価額が1,000万円、築年数が20年(経年減価補正率0.26)だった場合の家の価値は次のように計算します。

1,000万円 ÷ 0.6 × 0.26 = 約433万円(建物の価値)

この場合の家の価値は、約433万円ということです。

なお、土地の固定資産税評価額は、公示価格の70%程度に設定されています。公示価格は実際の相場を算出したものであるため、固定資産税評価額を70%で割り戻せば土地の相場がわかります。

固定資産税評価額から土地の価格を計算する方法は、次のとおりです。

土地の価値 = 土地の固定資産税評価額 ÷ 0.7

たとえば、土地の固定資産税評価額が2,000万円の場合、土地の価値は次のように計算します。

2,000万円 ÷ 0.7 = 約2,857万円(土地の価値)

この場合の土地の価値は、約2,857万円ということです。

なお、固定資産税評価額は、毎年4月~6月に送られてくる固定資産税通知書に記載されています。もし固定資産税通知書を紛失しているときには、家の所在地を管轄している自治体で固定資産税評価証明書を取得することで、固定資産税評価額がわかります。

AI査定サイトで家の価値を調べる

近年はAI査定サイトが増えてきており、簡単に査定額を知ることができます。

AI査定サイトの多くは、次の情報を入力するだけで査定額が算出できます。

  • 都道府県・市区町村・町名
  • 延べ面積
  • 築年数
  • 土地面積
  • マンション名
  • 間取り
  • 方角
  • 階数

このような項目を入力するだけで、査定金額がわかります。個人情報を入力しなくても査定額がわかるため、簡単に査定額を知ることが可能です。

ただし、一部のAI査定サイトは会員登録を必須としているものもたるため、利用するサイトによって入力項目が増えてしまいます。

不動産一括査定サイトで家の価値を調べる

正確な家の価値が知りたい場合は、不動産一括査定サイトを利用しましょう。

不動産一括査定を利用すれば、複数の不動産会社の査定を受けられます。不動産一括査定サイトを利用し査定を受けたい不動産会社を選択し、実際に家を見てもらい査定してもらいます。

不動産ごとの内容を反映した査定額がわかるため、実際に家を売却するときには不動産会社の査定を受けなければいけません。

正確な査定額をもとに売出価格を決める必要があり、もし間違った査定額をもとにしてしまうと相場からかけ離れた売出価格となり家が売れなくなってしまいます。

住み替えの方法

住み替えには色々な方法があるため、どのように住み替えをするのか決めておく必要があります。

住み替えの方法を理解し、自分にあった方法で引っ越ししていきましょう。

売り先行

売り先行とは、自宅を売却し仮住まいしてから、新居の完成を待って引っ越しする方法です。

売り先行をする場合は、じっくりと自宅が売却でき、新居の完成も仮住まい先でゆっくりと待つことができます。新築の完成までには打ち合わせが多くあり、時間もかかることからじっくりと待てる売り先行は住み替え方法としておすすめです。

ただし、仮住まいに入居するには、家賃の4ヶ月前後の入居費用や引っ越し費用が必要になります。

また、仮住まいに住む期間が長くなると家賃がかさんでいくため、資金的に大変になってくるというデメリットもあります。

買い先行

買い先行とは、新居に引っ越ししてから前に住んでいた家を売却する方法です。

新居に住んでから自宅を売却できるため、自宅を空き家として売却が可能です。

買い手はいつ内覧の希望してくるのかわからず、入居していると対応に苦慮してしまいます。また、売主がいる横で内覧するというのを嫌う買い手もいるため、空き家として売却できるのはメリットです。

ただし、買い先行すると新居に住んでから前に住んでいた家を売却するため、同時に2つの不動産を所有することになってしまい維持費がかなりかかり負担です。自宅を空き家として売れるのはメリットですが、売却期間が長くなってくると生活が苦しくなってきてしまいます。

売り買い同時並行型

売り買い同時並行型とは、自宅を売却しながら新居の建築を開始し、自宅の売却と新居の引っ越しを同時にする方法です。

売り買いを同時におこなえると、つなぎ融資よりも金利が低い住み替えローンも利用できます。

また、仮住まいをする必要もないため、お金を節約するのに向いた住み替えの方法です。

しかし、売却と新居への引っ越しのタイミングを計るのは難しく、自宅を建築する場合にはあまり利用されません。もし自宅に買い手を発見し買い手が新居の完成まで待ってくれるときには、売り買い同時並行型を利用してもよいでしょう。

まとめ

自宅を売却し新居を建築・購入することを「住み替え」といいます。

住み替えをするときには自宅の価値を把握し、正確な資金計画を立てることが大切です。

自宅の価値を知るには、不動産一括査定サイトなどのインターネットサイトを利用したり、固定資産税通知書などを利用したりする方法があります。

新築を建築するために必要な資金がどのくらい必要なのか確定させるためにも、自宅の価値を把握し住み替えを進めていきましょう。