分譲住宅、建売住宅、注文住宅の違いとは?メリットやデメリット、費用など解説
一戸建て住宅を建築する際に、「分譲住宅」「建売住宅」「注文住宅」とさまざまな種類の用語を目にしたことはありませんか。
一戸建て購入する際に3つの違いや特徴を知っておくと、理想のマイホーム選びがスムーズになります。
本記事では、「分譲住宅」「建売住宅」「注文住宅」の3つの住宅の違いについて、メリット、デメリットを踏まえながら解説します。
分譲住宅、建売住宅、注文住宅の違い
一戸建ての「分譲住宅」「建売住宅」「注文住宅」は、一戸建て住宅がどのような形で販売されているかという点で違いがあります。それぞれを簡単に解説していきましょう。
分譲住宅は、分譲地に土地と家がセットで販売している住宅です。不動産会社が分譲地に建物を建て、希望者に販売します。
一方分譲住宅と似た住宅で、「建売住宅」があります。建売住宅は、分譲地と同様に土地と住宅がセットで販売している住宅です。分譲住宅と大きく異なる点は、分譲地ではなく、販売する住宅によってさまざまな住宅があります。
1区画1軒で販売されている住宅もあれば、複数区画に数軒販売されている住宅もあります。販売している不動産会社によって異なると覚えておきましょう。
注文住宅は、土地と建物をユーザーで用意して、理想のマイホームを購入するという方法です。不動産が所有している土地に自分の希望の家を建てる場合も注文住宅に分類します。
分譲住宅、建売住宅は土地とセットで住宅を販売、注文住宅は土地、土地と建物を自分で用意して建てる方法と覚えておきましょう。
次の項目では3つのそれぞれのメリット・デメリット、向いている人について解説します。
分譲住宅とは
分譲地に販売されている分譲住宅について解説します。
分譲住宅のメリット
分譲住宅の最大のメリットは、土地と家をスピーディーに購入できることです。
気に入った住宅であれば、不動産会社を通して手続きを行うことで、すぐに契約することが可能です。
分譲地に同じ仕様の住宅をまとめて建てるため、建築費を抑えることができるため注文住宅に比べて安い価格で購入できるメリットがあります。
完成した住宅を購入するため、内覧を事前に行うことが可能です。
建物を見ながら間取りや設備を確認できるので、住み始めてからイメージと違ったというトラブルを回避することが可能です。
分譲住宅のデメリット
分譲住宅は、既に建物が完成しているため、間取りや外観を自由に選べられないというデメリットがあります。デザインを変更することができないので、分譲地に建てられた仕様の建物で間取りを検討する必要があります。
分譲住宅は、購入者の順番待ちがあり入居までに時間がかかることもあります。建物はできているのに数ヶ月間待たないといけないため、販売されている地域によっては注意が必要です。
分譲住宅がおすすめの人
分譲住宅がおすすめの人は、予算と入居希望日がある程度決まり、それに合わせた戸建住宅を探している方におすすめです。分譲住宅のレイアウトで自分のイメージしているレイアウトに近いい建物であれば、デザイン面が気になる問題も解消されるでしょう。
建売住宅とは
土地と建物がセットで販売されている「建売住宅」について解説します。
建売住宅のメリット
建売住宅のメリットは、分譲住宅と同様に「価格が手頃」「物件を見てから間取りが決められる」などがあります。分譲住宅と最も違う点は、入居スピードです。
分譲住宅の中でも人気エリアの場合、すぐに購入することができず場合によっては数ヶ月の期間が必要になります。
建売住宅の場合、物件によっては賃貸物件のように契約をして、すぐに入居することも可能です。
建売住宅のデメリット
建売住宅は既に建物が完成しているので、自由な間取りにすることができません。デザインは誰もが受け入れられるような間取りを優先しているため、こだわりのデザインを希望している人には物足りなさを感じてしまうこともあります、
建売住宅の中には完成してから数ヶ月以上売れていない物件もあるので、完成してからどの程度経過しているのか期間を確認する必要もあります。
建売住宅がおすすめの人
建売住宅は既に完成しているので、デザインをある程度許容ができ、少しでも早く入居日を決めたい方、少しでも安く購入したい方におすすめです。
注文住宅とは
最後に注文住宅の特徴について解説します。
注文住宅のメリット
注文住宅の最大のメリットは、分譲住宅や建売住宅に比べて自由度の高い住宅を建てることが可能です。建築基準法に定められている要件を満たしていれば、自分のイメージしている理想的な住宅を購入することができます。
更地から建物が完成するまでの過程を見ることができる点もメリットの1つです。
出来上がる喜びを感じられる他、不動産会社や施工会社の作業を自分の目で確かめることができる点も、注文住宅のメリットと言えるでしょう。
注文住宅のデメリット
注文住宅のデメリットは、「コスト」「デザイン」にあります。
最大のデメリットは、コストです。費用と時間がある程度必要になってしまうことです。
土地を所有していない方であれば、自分が理想とする土地を希望のエリアで探す必要があります。場合によっては、土地選びで苦戦をすることもあります。土地を購入してから完成まで半年以上必要になってしまうことも珍しいことではありません。
自由度の高いデザインを検討できる反面、完成後にイメージと大きく違った家が完成してしまうこともあります。おしゃれな間取りをこだわりすぎると、生活動線が全く確保されておらず、生活が不便に感じてしまうこともあります。注文住宅を建てる時際には、コストと完成後のイメージをしながら計画を進めていくことをおすすめします。
注文住宅がおすすめの人
注文住宅は、資金とスケジュールにある程度余裕がある方におすすめです。
注文住宅を成功させるためには、慎重な計画が必要です。入居日が事前に決まっている場合は期日に間に合わせることが目的となってしまい、理想の住宅を建てることができない場合も考えられます。注文住宅を購入しようと検討している場合は、1年後など計画を立てて進めるようにしましょう。
最も良い選び方は
3つの住宅の死違いがわかったところで、簡単な表でまとめました。
種類 | 分譲住宅 | 建売住宅 | 注文住宅 |
費用感 | ◎ | ◎ | △ |
自由度 | △ | △ | ◎ |
入居までのスピード | ○ | ◎ | △ |
価格を抑え、入居タイミングを少しでも早くしようと検討しているであれば、「分譲住宅」「建売住宅」がおすすめです。
どうしてもこだわりの家を建てたいと検討している方は、注文住宅を選ぶようにしましょう。
3つの住宅のうち、この住宅が絶対におすすめ!というものはありません。
失敗しないために大切なことは、「希望の予算」、「場所」、「入居日」「デザイン性」の中から何を優先するか検討することです。優先順位で要件を満たす住宅を選びましょう。
まとめ
- 分譲住宅、建売住宅、注文住宅それぞれ特徴が異なる
- コストを抑えるなら分譲・建売住宅、自由度を選ぶなら注文住宅
- 焦らず慎重に住宅選びをする
一戸建て住宅の購入は人生の中でも大きなお買い物になります。
これから購入を検討している方は、3つの違いを検討して納得のいくデザインを検討しましょう。