犯人は密かに狙っている!?家のセキュリティは大丈夫?
ご自宅のセキュリティは万全ですか?
空巣や泥棒などの被害に遭うお家は意外と多いものであり、自分が大丈夫だと思っていても犯人から見ると格好の餌食である可能性が高い家もあります。
ご自宅が被害に遭う前に、家のセキュリティが問題ないのかどうかをご確認する機会を設けては如何でしょうか。
ここでは、家のセキュリティについてご説明したいと思います。
窃盗の被害件数について
警察庁の統計によると、侵入窃盗の認知件数は年々減少しており、2019年における認知件数は57,808件で2009年の半数以下となっています。過去最多を記録した2002年には338,294件でしたから、そこから比べると1/5以下に減少した計算となります。
発生場所別でみると2019年には全体のおよそ60.5%にあたる33,924件の侵入窃盗が「住宅」で発生していました。これはおよそ15分に1件のペースで侵入窃盗被害が発生していたという計算になります。
(参考文献:https://www.npa.go.jp/toukei/seianki/R01/r01keihouhantoukeisiryou.pdf(警察庁表資料))
泥棒が好きな家と嫌いな家について
空巣被害などに遭いやすい家とは、泥棒にとって好きな家と言えます。また、逆説的には空巣被害に遭わない家とは泥棒が嫌いな家であると言えるでしょう。
ここからは、泥棒が好んで窃盗に及ぶ条件をご説明したいと思います。
- 立地
泥棒が狙いやすいと感じる立地の一つが、繁華街周辺などの住宅街です。
繁華街周辺では、人通りが多いため雑踏に紛れることができますので窃盗後に行う逃走が容易となります。逃げるときに人混みの中に紛れやすいためです。
上述した観点より、泥棒が逃走しやすい立地条件は危険であると言えます。また、逆に人通りが少ない立地にある家も、人目につかないからこそ、泥棒が大胆に犯行に及ぶことができますので注意が必要です。人通りが少なく、周囲の人に見られる心配がなければ泥棒は安心して住居の中に侵入することができます。
泥棒は、地域環境も考慮していることに留意してください。ゴミ出しが雑だったり、壁などに落書きがある地域であったり、放置自転車が多数置かれている地域は空巣被害に遭いやすい地域だと言えます。これらの環境が如実に表しているのは、「地域コミュニティの希薄」です。地域そのものが、犯罪に対する警戒心が低いとして認識されてしまうのです。
また、道路上に設置されている照明灯が少ない地域も危険です。明かりがないことによって、泥棒は闇夜に紛れることができますので、空巣に入りやすいと考えるでしょう。
- 一戸建て
一戸建ての住宅は、空巣の被害に遭いやすいと言えます。その特徴として、塀の高さが確保されていて樹木が茂っている環境があるからです。
上述した環境が整っていると、家の中に侵入したり貴重品や現金を探っている状況を表通りから確認することが困難であるため、泥棒が好んで空巣へと入るのです。
また、築年数がある程度経っている古い住宅では、戸締りに関する設備が最新設備と比べると粗悪であるため、住宅内への侵入が容易であると言えます。
かたや、新しい住宅地に建設されている一戸建てでは、昨今の社会情勢も相まって共働き世帯が多いことから、家の中に誰もいない時間が長いため、泥棒が狙いやすいという傾向があります。
- マンション・アパート
最近のマンションなどでは、オートロック付きのところが多くなっており、オートロックが付いているからという事実で無条件に安心してしまっている人が多くなっています。しかし、逆説的に言うとオートロックが付いているということだけに安心してしまい、住民の防犯意識が低下している傾向にあるとも言えます。
防犯意識の低下から、自室の窓を施錠していなかったことにより空巣被害に遭ってしまったと言う事例も少なくありません。オートロック付きでなくても、高層階の部屋の住民は、防犯意識がより一層低下している傾向にあり、ベランダの窓が無施錠の部屋が多くなっているため空巣被害の件数も増えています。
また、内階段が設置されているアパートなどについては、表通りから目に付かないため侵入が容易となります。アパートでは、一般的に高度なセキュリティがかけられているわけではなく簡単な戸締り器具を使用していることが多いので、泥棒が開錠しやすく侵入しやすいのです。
また、集合住宅の特徴として流動世帯が多いことが挙げられます。流動世帯が多いということは、近所付き合いが希薄である可能性が極めて高いため、不審者などに対する警戒心が薄いと言えます。
- 事務所
誰でも出入りが容易にできるテナントビルに入居している事務所は泥棒に好まれると言えます。
また、受付や守衛がいないビルなども泥棒に狙われやすいと言えるでしょう。
また、オフィス街に居を構えているテナントなどでは休日は無人化する傾向にあります。無人化していることによって、セキュリティが疎かであると空巣被害に遭ってしまうのです。
空巣に合わない環境構築について
空巣被害に遭いやすい環境については、上述したとおりです。
それでは、空巣被害に遭わないためにはどのような対策を講じるのが良いのでしょうか。
ここからは、具体的な対策についてご説明したいと思います。
暗がりは、泥棒が好む環境と言っても過言ではありません。
積極的に、照明灯を設置して明かりを確保しましょう。自宅の玄関に人感センサー付きの照明灯を設置しても良いですし、室内に人がいることをアピールする目的として室内灯を早めに点けることも良いでしょう。
また、住宅に接している道路が暗いときは、お住まいの自治体に相談しましょう。自治体に要望を出すことによって電柱に添架するタイプの照明灯(共架灯)や電柱がない場合では柱ごと建設する照明灯(柱上灯)を設置してくれるところもあります。また、各自治体においては税収低下も相まって予算が削減されているところも多くなっていますので、比較的費用が安価であり最終的に町会などの地元財産となる防犯灯を設置(電気代は町会などの地元支払い)してくれる行政サービスを展開しているところもあります。
このように、あらゆる手段を使って明かりを確保するようにしましょう。
空き巣の犯行手口の多くが、施錠されていない場所からの侵入のためドアや窓への施錠は必要最低限の対策です。さらに、1つのドアや窓に鍵を2つ付けることで防犯性が高まります。侵入に時間と手間がかかる状態は、空き巣が周囲から発見されるリスクが高まるため、狙われにくくなるからです。
賃貸や分譲マンションの場合は、玄関扉は共用部分に該当するため、勝手に玄関扉の交換ができません。穴を空ける必要のない、後付けの簡易的な鍵を取り付けることで対処しましょう。
窓からの被害が多い空き巣では、手軽な防犯対策として窓に防犯フィルムを貼っておくことも有効です。防犯フィルムを貼ると窓ガラスが簡単には割れにくくなり、割るためには大きな音が出るほど強打しないといけなくなるため、防犯性がアップします。
防犯カメラの設置は、空き巣に犯行を躊躇させる効果があります。また、万が一被害に遭った場合でも犯人逮捕の手掛かりにもなるので非常に有効性が高い対策です。一戸建ての持ち家であれば、防犯カメラの設置を検討してみてもよいでしょう。防犯カメラが高額で手を出せないという場合は、ダミーの防犯カメラであれば、ある程度の抑止効果にはなるかもしれません。
まとめ
ここまで、家のセキュリティについてご説明をさせていただきました。
空巣被害に遭わないために、これから防犯対策を講じようとしている方にとって、少しでもこの記事がお役に立てたのであれば幸いです。