マイホームを建てるとき検討したい「趣味を思い切り楽しむ」家づくりのアイデア7選
家づくりは「一生に一度の大イベント」ともいえる出来事。家族にとって理想的な住環境をつくる貴重なチャンスですので、可能な限り日常生活が楽しくなる家づくりを目指したいところです。 とくにマイホームは、賃貸住宅では実現が難しい趣味性の高い家をつくれる点で魅力です。今回は、マイホームの新築後に「もっと趣味を楽しめるあんな部屋をつくれば良かった」と後悔しないために、家を建てるとき検討していただきたいアイデアをまとめました。 本記事で焦点を当てるアイデアはつぎの7つです。 ワクワクするマイホームを目指している方は、ぜひ本記事をご一読ください。そして、家族全員の日常生活をより良くするための家づくりにお役立ていただければ幸いです。
映画や音楽のためのホームシアター
休日や余暇に趣味として映画鑑賞・音楽鑑賞を楽しむなら、いわゆる「ホームシアター」に最適な空間を設けることで映画や音楽の体験価値を高められます。
もちろん、ホームシアターを想定した部屋以外に大型モニターや高音質なスピーカーを持ち込むことは可能ですが、家づくりの段階から映画や音楽の鑑賞に特化させて考えることで、より目と耳で楽しめる環境をつくりやすいはずです。
というのも、本格的なホームシアターを用意するのであれば、一般的な部屋とは異なり以下のようなインテリアや機器を設置する可能性が高いからです。
●「本当にこれで良いのか」という不安
●住宅ローンの返済に対するプレッシャー
●住まいの理想像と現実のギャップ
●環境を気軽に変えられない束縛感
●周辺環境の変化によるストレス
また「できれば大音量で視聴したい」という場合、遮音性にも配慮する必要があるでしょう。
映画や音楽を楽しむための部屋は、そのままゲームや読書のための空間としても活用できます。メインの用途によっては優れた遮音性が必要ない場合もあるため、あらかじめ主な用途を明確にしてから住宅の専門家に意見を仰ぐことをおすすめします。
スポーツやフィットネスのためのトレーニングルーム
自宅にトレーニングルームを設けることで、雨天や隙間時間など運動が難しいシーンでも身体作りに時間を充てやすくなります。趣味としてスポーツやフィットネスを楽しむ方はもちろん、健康に気を使っている方にも検討いただきたいアイデアの1つです。
というのも、昨今では多くの業界でテレワークが普及し、運動量が減少傾向にあると報告されているからです。
論文『テレワーク・自宅待機に伴う運動不足・体力低下・有所見率増高への対策』によると、大手企業の社員約100名を調査したところ、新型コロナウイルスの影響によるテレワーク移行後の平均歩数は直前よりも29%低下したとのこと。なかには歩数が70%減少しているケースもあり、さらに座っている時間も長くなる傾向にあると判明しています。
このまま運動不足が継続すると体力が低下してしまうため、同論文では自宅で手軽に取り組める対策として以下を推奨しています。
- ラジオ体操
- ヨガ
- ダンス
- 自重筋力トレーニング
- ストレッチ
- 有酸素運動(ジョギングやウォーキングなど)
上記は「道具を使わない運動」や「小物を使って取り組める運動」がほとんどであるため、自宅にちょっとした運動スペースがあれば始められるでしょう。
基本的には、手足を大きく動かしたときもゆとりを確保できるなら、どのような部屋でもトレーニングはできます。ただ、本格的なトレーニングに興味が湧き、自宅内に小さなホームジムなどを設置する可能性がある場合には、壁や床に防音対策や振動対策を施しておくことをおすすめします。
ガーデニングを楽しむための広い庭と導線
季節の花を育てたり家庭菜園に挑戦したり、ガーデニングを楽しむ予定がある場合には水栓の位置が重要です。というのも植物の水やりや収穫物の泥落とし、使用した道具の清掃などガーデニングは水を使う機会が多いからです。
さらに、本格的なガーデニングを想定している場合、電動式芝刈り機などの電気が必要な機械を使う可能性があるため、あらかじめ屋外コンセントを設置しておきたいところです。
そして、屋内と庭の移動を面倒に思い「いつの間にか庭へ行かないようになった……」と放置する事態を避けるために、庭を最大限活用できる導線を考えることをおすすめします。たとえば、家庭菜園で野菜を育てて調理する目的があるなら、キッチンから庭までスムーズに移動できる位置関係を意識した方が良いでしょう。
- リビングの掃き出し窓から庭に移動する
- 採った野菜の泥を落としてリビングへ戻る
- キッチンへ野菜を運んで洗い、調理する
リビングと庭の位置を近づけて、掃き出し窓で行き来できるようにしておけば、上記のような導線で収穫物をすぐキッチンへ持ち込めます。
ある場合には、壁や床に防音対策や振動対策を施しておくことをおすすめします。
アウトドア用品の管理やDIYができる作業スペース
バイクや自転車、登山やキャンプなどアウトドア系の趣味を楽しむ方は、それらに使う道具の管理場所となる空間が1部屋以上あると便利です。アウトドア用品は高額なことが多いですし、繊細でこまめなメンテナンスが必要となることも珍しくないため、セキュリティ面や維持のしやすさを重視するなら管理場所は不可欠でしょう。
とくにバイクや自転車は頻繁に部品の洗浄や交換を行うため、道具を管理する最低限のスペースだけではなく、作業台を持ち込めるほどの広さが欲しいところです。また、砂や泥など汚れが付いたまま道具を持ち込むシーンを想定し、壁・床は傷つきにくく汚れを落としやすい素材を選ぶのが理想的でしょう。
アウトドア系の趣味だけでなく、たとえばDIYを趣味とする場合にも、上記の条件を満たす空間があれば伸び伸びとDIYを楽しめるはずです。
ペットと一緒に過ごすための動物に優しい空間
昨今ではいろんな種類のペットが登場し、屋内で家族と生活を共にするケースも増えてきました。休日はペットを撫でたり眺めたりして、一緒に時間を過ごすことを趣味とする人も珍しくありません。
一方で、とくに賃貸住宅ではペットに関する制約が多く、たとえペットを飼えたとしても自由に過ごさせることが難しい場面もあります。
マイホームを建てる際は、賃貸住宅が抱えるあらゆる制約を気にせず「動物に優しい空間づくり」に集中できるため、ぜひ以下のアイデアを検討してみてください。
- 急な階段をつくらない
- 落下事故を招く隙間をつくらない
- 滑る床材・肉球が傷つく床材を使わない
- 汚れに強く掃除しやすい床材や壁紙を選ぶ
- 人の導線とずらして安心できる場所をつくる
動物の種類によって最適な面積や設備は異なりますが、上記のポイントは犬や猫だけでなく多くの動物に共通して大切です。
マイホームの新築後は「落下事故を起こしやすいベランダ」や「刃物・火器など危険物が多いキッチン」など、怪我が起こりやすい場所へフェンスを設置することも覚えておきたいところです。
外出気分を楽しめるカフェ・バー風ルーム
よく自宅に友人や親族を招いたり、SNSなどを通じて趣味仲間との交流を積極的に楽しんだりする方は、カフェやバーをイメージした部屋を1つ設けることで特別な時間を演出できます。
コーヒーや紅茶、お酒を収集して楽しむ趣味がある場合は、それらをより楽しく消費できる空間にもなるはずです。
カフェやバーをイメージした空間を家づくりに取り入れるコツは、あらかじめ部屋に置くアイテムの色や素材を細かくイメージしておくことです。面倒に感じるかもしれませんが、実用性よりも趣味性を重視した空間であるため、妥協を強いられたときの不満が大きくなりやすいといえます。
ただし、普通の部屋と同様に色や素材を揃えすぎてしまうと、かえって平凡な部屋に仕上がってしまうことも事実。できる限りイメージ通りの空間を再現するために、あらかじめSNSで見本となる部屋の画像を収集しておくと、家づくりの際に役立ちます。
思い浮かべていた理想像と、完成後の部屋にギャップを感じて「もっと素敵な部屋になると思っていたのに……」と後悔しないためにも、時間をかけて完成イメージを固めてみてください。
まとめ
例外を除けば、家づくりは一生に一度経験するかどうかの貴重なイベントです。
家族の趣味を盛り込んだ唯一無二の家をつくるまたとない機会ですので、家族間で意見を出し合ったり本記事のアイデアを参考にしたりしつつ、全員の日常生活がより素晴らしくなる家づくりを目指してみてください。