新築戸建てのインターネット回線を比較!選び方・導入手順・おすすめ回線を紹介
新築戸建てに入居するとき、インターネット環境がなければ何かと不便です。入居日からインターネット環境を整えるためには事前の申し込みが必要となるため、新築の計画に目途が立った段階から早めにインターネット回線選びを始めるようおすすめします。
ここでは、新築戸建てのインターネット回線をどのように選ぶべきか、選び方や比較ポイントを解説します。
新築戸建てのインターネット回線を決めるポイント
新築戸建てにインターネット環境を構築するのであれば、基本的には光回線のなかからサービスを選ぶことをおすすめします。インターネット回線の選択肢としては、光回線以外にもホームルーターやモバイルルーターが挙げられますが、後者2つは光回線と比較して通信の安定性が劣ります。
利用者が1~2人であれば、ホームルーターやモバイルルーターでも十分快適な環境となるケースはありますが、3人以上での利用を見込んでいる場合には光回線が無難でしょう。ただし、ホームルーターやモバイルルーターは工事不要でインターネット環境を構築できるため、新築時に「どうしても工事をしたくない」という場合は選択肢に挙がります。
まとめると、光回線・ホームルーター・モバイルルーターは、つぎのような特徴を踏まえて選ぶと良いでしょう。
種類 | 特徴 |
---|---|
光回線 | 工事は必要となるものの、通信は安定しており通信制限もない |
ホームルーター | 通信速度や安定性は劣るものの、工事は不要(コンセントは必要) |
モバイルルーター | 通信速度や安定性は劣るものの、工事は不要で外出時に持ち運べる |
これらを前提としたうえで、よりあなたに合ったインターネット回線を見つけるポイントを解説します。
まずは利用可能なエリアなのか確認する
インターネット回線は、サービスによって特定の地域が利用対象外となっているケースがあります。どれだけ多くの条件が希望に合致していても、利用対象外となるエリアに家が建つ場合には契約できないため、最初に確認しておいてください。
なお、エリアが利用対象なのかどうかは、基本的にサービスの申し込みページから確認できます。
料金・セット割・キャンペーンで選ぶ
インターネット回線は、契約先や契約プランによって料金が異なります。またスマートフォンとのセット割を設けているサービスもあり、これらを加味するとトータルで月額数千円の差が出ることもあるのです。
ただし、セット割は条件を満たさなくなった直後に適用から外れるため、セット割を前提とした契約を考えている場合には「長期間同じ条件で利用し続ける予定なのか」を確認してください。
また、インターネット回線の契約にともない、以下のようなキャンペーンを実施する企業もあります。
- 現金・ポイントによるキャッシュバック
- 初期費用や月額料金の割引
- 家電・ゲーム機のプレゼント
多くのキャンペーンに共通することですが、キャッシュバックだけ受け取って解約すると基本的に損をします。キャッシュバックの獲得は一度切りのメリットですが、基本料金やセット割は継続して適用されるものです。そのため、キャッシュバックの大きさばかりに気を取られず、まずは基本料金やセット割を重視するよう推奨します。
利用環境(動画鑑賞・オンラインゲームプレイなど)で選ぶ
動画鑑賞やオンラインゲームのプレイは、ネットサーフィンやSNS閲覧に比べて必要となる通信速度が高い傾向にあります。快適に鑑賞・プレイできる基準にはいろいろな意見があるものの、おおむね50~100Mbpsの通信速度があれば十分な快適性が得られるでしょう。
ただ、通信速度にのみ着目するなら光回線でもホームルーターでも問題ないのですが、両者は通信の安定性が異なります。
光回線は自宅まで光ファイバーケーブルを引き込むのですが、ホームルーターは機器そのものが電波を受信してから自宅にWi-Fiを配信する仕組みです。そのため、有線で回線を引き込んでいる光回線よりも、ホームルーターは通信環境が不安定になりやすいのです。
以上の理由から、通信容量が大きくなりやすい高画質動画の鑑賞や、オンラインゲームのプレイを快適に行うのであれば光回線を推奨します。
新築戸建てにインターネットを導入する手順
新築戸建てにインターネットを導入する手順は、大きく3ステップであると覚えておけば十分です。
- 新築届を役所に提出する
- 契約するインターネット回線を選ぶ
- 入居日から逆算して申し込みを行う
それぞれ、具体的にご説明します。
新築届を役所に提出して住所を確定する
新築届は、新築物件を建てたときに提出が必要となる「建物の住所を決める届出」です。一般的には、新築工事へ着手するにあたりハウスメーカーや工務店によって提出されますが、新築の管轄となる役所へ自ら提出することもできます。
新築届を提出し、住所を確定しなければインターネット回線の手続きを申し込めないため、業者の対応に遅れが見られる場合には自ら提出しても良いでしょう。自ら新築届を提出する場合、必要書類を揃えて役所へ持参すれば基本的には即日で申請可能です。
なお、自分で新築届を提出するのであれば、担当のハウスメーカーや工務店に前もって相談しておきましょう。
契約するインターネット回線を選ぶ
自宅のインターネット環境に求める条件や使い勝手、予算にもとづいて契約するインターネット回線を選びます。
インターネット回線のなかには、契約先の変更に費用や手間がかかるものも多いため、慎重に選ぶことをおすすめします。本記事で解説したポイントのほか、知人の口コミやネット上のレビューも参考にすると良いでしょう。
入居日予定日から逆算して申し込みを行う
新築戸建てに光回線を引き入れるなら、新居に入居する2~3か月前から申し込みを行う必要があります。
新居へ入居する以前から光回線を契約しており、それを新居にも引き継ぐのであれば「移転手続き」が必要です。一方、新居への入居にともない、これまでとは別のインターネット回線に申し込むのであれば、既存のプランを解約して新規で申し込みを行う必要があります。
入居日にインターネット環境がない場合に困ること
入居日にインターネット環境がないことで困る、代表的なケースをまとめました。
Wi-Fiの連携が必要な家電を使用できない
照明やエアコン、ホームプロジェクターなど、Wi-Fiを使って操作する家電が増えつつあります。そのような製品を設置する予定であれば、インターネット回線が開通するまで不便を強いられることでしょう。
スマホの月間通信容量を消費してしまう
モバイル通信に適用される通信容量の上限は、契約プランに応じて決まっているケースが一般的です。そのため、自宅のインターネット回線に接続せずスマートフォンを使い続けると、通信容量の上限超過によってモバイル通信の速度が遅くなってしまいます。
上限容量を気にせずスマートフォンを使うためには、入居日と同時にインターネット回線へ接続できる状態が理想的です。
光回線をもちいたテレビ・固定電話が使えない
光回線をもちいたテレビ・固定電話は、インターネット回線が開通するまで使用できません。固定電話に関してはスマートフォンで代替できますが、テレビは同じようにはいきませんから、不便を強いられないためには入居日に合わせたインターネット回線の開通が必要です。
定番のおすすめインターネット回線3選
ここからは、長年利用されている定番のおすすめ光回線を3つご紹介します。
なお、インターネットサービスは料金設定や割引、キャンペーン内容などにたびたび変更が加わります。そのため、本章の情報を参考とする際には以下にご注意ください。
- 記載情報が執筆時点の情報である点
- テレビ・電話料金を含んだ価格ではない点
- 申し込むページによってキャンペーンが異なる点
とくに、公式サイトとそのほかの提携サイトでは、異なったキャンペーン内容であることが多々あります。
通信速度の速さ・基本料金の安さを重視するなら「NURO光」
NURO光は、通信速度が速く月額料金が割安な光回線として知られています。ただし、ほかに挙げる光回線と比較して提供エリアが限定されているため、どこでも利用できるわけではない点がデメリットです。
2年自動更新の「NURO 光 G2D プラン」や、更新無し(いつ解約しても違約金無料)の「NURO 光 G2N プラン」など契約プランは複数ありますが、月額料金がもっとも安い「NURO 光 G2T プラン」がおすすめです。
主なキャンペーンとして1年間の月額料金が980円になる特典を実施しており、これを利用すれば実質的に5万円超のキャッシュバックを得られる計算となります。利用地域の制約はありますが、トータルバランスを考慮するならNURO光は有力候補です。
なお、NURO光はソフトバンクのスマートフォンとのセット割があるため、「ソフトバンクを利用しているから」という理由もNURO光を選ぶ1つの理由となるでしょう。セット割の割引価格は1台につき550~1,100円です。
NURO光の基本情報(2022年1月時点)
プラン名称 | NURO光 G2Tプラン |
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月額料金 | 5,200円~ |
解約手数料 | 10,450円 |
最低利用期間 | 3年間 |
主なキャンペーン | 1年間のみ月額料金980円、工事費実質無料、設定サポート無料 |
auユーザーなら「auひかり」
auユーザーであれば「auスマートバリュー」の対象となり、auスマートフォンの保有台数に応じた割引が行われます。スマートフォン側の契約プランによって割引額は変わりますが、プランによっては1台あたり550~1,100円(受付終了プランを除く)程度の割引が適用されます。
また、NURO光とは異なり対応地域が広いため、利用しやすい光回線の1つだといえるでしょう。2年自動更新の「ギガ得プラン」や、更新無しの「標準プラン」など、戸建て向けプランは複数ありますが、月額料金がもっとも安い「ずっとギガ得プラン」がおすすめです。
auひかりの基本情報(2022年1月時点)
プラン名称 | ずっとギガ得プラン |
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月額料金 | 5,610円~ |
解約手数料 | 16,500円 |
最低利用期間 | 3年間 |
主なキャンペーン | 最大11万5,000円還元、工事費実質無料 |
docomoユーザーなら「ドコモ光」
ドコモのスマートフォンを持っている場合は「ドコモ光セット割」の対象となり、スマートフォンの契約プランに応じて110~3,850円 の割引が適用されます。
最大通信速度が10Gbpsと高速な「ドコモ光10ギガ」、通信量に応じて料金が変わる「ドコモ光ミニ」など、戸建て向けプランは複数あるもののオーソドックスな選択肢は「ドコモ光1ギガ」です。通常用途であれば、性能・料金のバランスが良いドコモ光1ギガで良いでしょう。
ドコモ光の基本情報(2022年1月時点)
プラン名称 | ドコモ光1ギガ |
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月額料金 | 5,720円~ |
解約手数料 | 14,300円 |
最低利用期間 | 2年間 |
主なキャンペーン | 2万円キャッシュバック、ドコモスマホ永年割引、新規工事料無料 |
まとめ
慌てて入居日にインターネット回線の申し込みをしても、基本的には数日から数週間は待ち時間が発生します。今回ご紹介したポイントを参考にして、入居初日から快適なインターネット環境を使えるよう準備してみてください。